記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
肝臓に過剰に脂肪が蓄積されてしまう脂肪肝は、放っておくと重度の肝臓疾患に進行したり、生活習慣病の原因になることもある恐ろしい病気です。
今回は脂肪肝解消のためにできる対策として、運動療法や食事療法を中心に紹介していきます。
まずは脂肪肝を放置することがどのように危険なのかを、理解していきましょう。
人の体は、摂取した糖質や脂質などのエネルギーのうち、使いきれなかった分を中性脂肪に変換して肝臓に蓄えておく機能を備えています。このため、摂取よりも消費するエネルギーが少ないとどんどん肝臓に中性脂肪が溜まっていき、その脂肪の割合が肝臓の重さに対して3割を超えると脂肪肝の状態となります。
脂肪肝の放置が危険とされているのは、放置された脂肪肝が徐々に進行し、脂肪性肝炎(NASH)や肝硬変、肝がんなど重篤な肝臓疾患に変化する可能性があるからです。
また、脂肪肝になると蓄積された中性脂肪が全身の血管内にも流れ出すため、血管が狭くなったり詰まったりすることで起こる心筋梗塞や脳梗塞も発症しやすくなります。
このように、脂肪肝は命にかかわる重篤な疾患を発症する原因・きっかけとなり得るため、放置せずに速やかに改善すべきといわれているのです。
ここからは、脂肪肝解消に効果的な運動療法について見ていきましょう。以下では、脂肪肝の解消におすすめの有酸素運動と筋トレについてご紹介していきます。
脂肪に蓄積された中性脂肪は、早足のウォーキング・ジョギング・水泳など、中等度以上の強度の運動を週250分以上行うと消費されるといわれています。
脂肪肝を改善したいなら、早足のウォーキングやジョギング、バイクエクササイズなどの有酸素運動を、1日30分以上行うよう習慣づけましょう。
筋肉が増えると基礎代謝量が上がり、肝臓に溜まった中性脂肪も消費されやすくなります。
脂肪肝の解消には、以下のような比較的軽めの筋トレを習慣的に行うのも効果的です。
なお、有酸素運動と筋トレを併用すると肝臓についた脂肪がより燃焼されやすくなるため、2つの運動を組み合わせて行うのも脂肪肝解消に効果的です。
最後に、脂肪肝解消のために有酸素運動や筋トレといった運動療法と一緒に取り組みたい食事療法についても、簡単にご説明します。
脂肪肝と診断されたら、食生活を以下の点に留意した内容に少しずつ変えていきましょう。
脂肪肝は、食べすぎや飲みすぎ、運動不足などで使いきれなかった中性脂肪が肝臓で過剰に蓄積された状態です。放っておくと脂肪性肝炎や肝硬変、肝がんなど重篤な肝臓疾患に進行するリスクもあるため、発見したらすぐに解消すべきといわれています。肝臓についた脂肪は有酸素運動や筋トレで消費できるため、脂肪肝の解消には運動療法がとても効果的です。あわせて、肝臓に脂肪がつかないようにするための食事療法も推奨されていますので、併用しましょう。
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