小腸って、栄養素を吸収するためにどんなことをしているの?

2018/10/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

小腸は、胃や大腸とならんで広く知られている、消化器官の1つです。
食べ物を消化し、栄養を吸収する役割を担う期間ですが、具体的にはどのような働きをしているのでしょうか。
今回は小腸の働きについて、小腸がどのような臓器であるかも含めて解説していきます。

小腸とは

小腸は、胃でおかゆ状になるまで消化された食べ物が次に運ばれる消化器官であり、胃と大腸をつなぐ全長約6メートル、テニスコート約1面分の面積を持つ臓器です。

腹部にある消化器官の約80%を占めていて、胃に近いところから「十二指腸」「空腸(くうちょう)」「回腸(かいちょう)」の3つの区域に分けられます。

十二指腸
小腸の上部で胃と直接つながり、膵液と胆汁で食べ物を消化・吸収する
空腸、回腸
十二指腸と大腸をつなぐ部分で、小腸液で食べものを消化・吸収する

柔軟性に富み、内壁に無数のヒダやシワが入っているため、少しずつ食べ物を消化して分解し、栄養成分を吸収しながら大腸へ運んでいく役割を担っているのです。

また、胃から大腸に向けて少しずつ細くなっていき、十二指腸では5cm程度だった直径が、空腸・回腸に進むと3cm程度まで細くなりという特徴もあります。

小腸が栄養素を吸収するためにどんな働きをしている?

ここからは、小腸がおかゆ状になった食べ物をさらに消化・吸収する過程について、もう少し詳しく見ていきましょう。

小腸では、おかゆ状になった食べ物を身体に吸収できる栄養素の状態まで分解するための酵素をたっぷり含んだ、小腸液と呼ばれる消化液が分泌されています。分泌された小腸液は、規則的に収縮と弛緩を繰り返す小腸の蠕動運動によって食べ物と混ぜ合わさりながら、少しずつ小腸内を進んでいきます。

小腸を進むなかで食べ物はほぼ完全に消化・分解され、アミノ酸やグリセリン、麦芽糖やブドウ糖などといった栄養素と、排泄される部分に分けられます。そして、栄養素は少しずつ小腸の内壁から体内に吸収され、のこった部分は大腸へと送られていくのです。

小腸は、上記の消化・吸収の工程を5~8時間かけて行い、胃から送られてきた食べ物に含まれる水分と栄養分のうち約90%を吸収するといわれています。

おわりに:小腸は蠕動運動と小腸液で、食べ物を消化し栄養を吸収している

全長約6メートル、広げたときの面積がテニスコート約1面分にもなる小腸は、消化器官のなかで最も大きな割合を占める臓器です。小腸は、上部に位置して胃・胆のう・膵臓とつながる十二指腸と、一般的に腸としてイメージされる空腸・回腸の3つの部位に分けられます。胃から吸収した食べ物を栄養素と排泄物にまで分解し、含まれる栄養と水分の90%を吸収して大腸へと送る重要な役割を担っています。ぜひ、覚えておいてください。

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