ひどい肩こりは「冷え」のせいかも? こんな対策の実践を!

2018/10/28

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

長時間のパソコン業務など、デスクワークの方が特にお悩みなのが「肩こり」。この肩こり、実は冷えによって悪化することをご存知でしたか?以降では冷えによって肩こりがひどくなる理由や、効果的な対策についてお伝えしていきます。

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冷えると肩こりはひどくなる!?

一般的な肩こりの原因は、肩や首周辺の筋肉の緊張です。デスクワークの方は、長時間同じ姿勢でパソコンの画面を見続ける傾向にありますが、すると肩や首周りの筋肉の緊張が続きます。筋肉は血液を送り出すポンプ機能も担っているので、筋肉の緊張が続くと血流が悪化し、疲労物質が停滞するために肩こりが起きてしまうのです。

この肩こりは、冷えによってさらに悪化します。冷えると血行が悪くなるため、さらに疲労物質や痛みの原因物質が流れ去りにくくなり、その場に留まりやすくなってしまうからです。

冷えによる肩こりを解消するには?

冷えによる肩こりの悪化を防ぎ、こりを緩和するには、以下の対策が有効です。

ツボ押し

首筋の襟があたり、骨が出ている部分のすぐ下に「大椎(だいつい)」というツボがあります。このツボは全身を温め、首や肩のこりを緩和する効果があるといわれます。1日3回程度、スキマ時間に押してみましょう。

ストレッチ

首をゆっくりと前後左右、右回り、左回りに動かす首のストレッチや、肩を3秒ほど思いっきり上げきったあと、一気に力を抜いて下ろす肩のストレッチを、1時間に1回くらいのペースで行いましょう。

マッサージ

それぞれ逆側の手を使って脇をつかむようにして、胸から脇にかけての筋肉を親指で揉みほぐしてください。一見肩こりとは関係なさそうな部位ですが、ここのこりが原因になっていることも少なくありません。

首周りを温める

デスクワークの方は、勤務中首周りにスカーフやストールをまいたり、襟付きのシャツやタートルネックなど首元を覆う服装を心がけたりして、肩や首周辺を冷えにくくしましょう。

ストールやマフラーなどに、貼るタイプのカイロを貼っておき、先ほどご紹介した「大椎」のツボを温めるようにするのもおすすめです。

体を温める食べ物を食べる

しょうがやにんにく、根菜など、体を温める作用のある食べ物を日常的に摂取し、内側から体を温めるのもおすすめです。

蒸しタオルで目を温める

肩こりと眼精疲労には、深い関連性があると考えられています。実際、疲れ目の人は目が見えにくいために、ついつい前かがみの姿勢になることで肩こりを誘発します。もし目を温めて気持ち良いと感じる場合は、疲れ目で肩こりが助長されている可能性があるので、蒸しタオルで目元を温めるのを日課にしましょう。

首までお風呂につかる

湯船につかると血流が促進され、肩周辺に溜まった疲労物質などが流れ去る効果が期待できます。シャワーや半身浴で済ませず、しっかり肩まで湯船につかる習慣をつけましょう。お湯は長く浸かれる38~40℃くらいがおすすめです。

おわりに:「温める」ケアで、冷えによる肩こりを解消しよう

寒い時期や冷えきったオフィス内でデスクワークをしている方は、特に肩こりが悪化する可能性が高いです。ご紹介した対策はいずれも実践しやすいものばかりなので、肩こりにお悩みの方はさっそく実践してみてください。

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