記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/11/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
炭水化物(糖質)は米やパン、麺類といった主食や、イモ類に多く含まれており、体のエネルギー源になる栄養素です。適量の炭水化物の摂取は体に大きなメリットをもたらします。今回は炭水化物の役割やダイエット中の摂取のコツなどをご紹介しますので、ご参考にしてください。
炭水化物とは、三大栄養素と呼ばれる「糖質・脂質・タンパク質」の「糖質」のもとになる成分のことです。消化されるときに糖の一種であるブドウ糖(グルコース)に分解され、小腸で吸収されて血液に入ります。ちなみに血液中に含まれるブドウ糖の濃度が「血糖値」と呼ばれているものです。
そして、ブドウ糖が肝臓で「グリコーゲン」に変わり、肝臓や筋肉に貯蔵されます。これが私たちの活動のエネルギー源となっているのです。特にブドウ糖は脳や中枢神経系のエネルギー源で、脳は「1分間に約100mgのブドウ糖を消費する」といわれています。
炭水化物を適度に減らした場合、血糖値の上昇が抑えられ、体内の脂肪がエネルギーとして消費されるため、痩せやすいとされています。しかし、減らしすぎると色々な問題が起きます。
極度な炭水化物不足は、このようなデメリットを引き起こします。最近流行している糖質制限ダイエットを行う場合も、1日の炭水化物摂取量を通常の半分から1/3程度、すなわち90~150g程度にすると良いでしょう。
「低炭水化物ダイエット」「ローカーボダイエット」とも呼ばれる糖質制限ダイエットは、炭水化物の摂取量だけを減らす食事法です。
炭水化物を多く含むご飯やパン、麺類の量を減らし、卵などの高タンパクな食材で栄養を補います。食事は満腹感や満足感も大切ですので、炭水化物を減らすなら、その分野菜やチーズ、肉、魚、卵などをしっかり食べましょう。
炭水化物(糖質)は、急いで摂取すると血糖値が急上昇し、脂肪として蓄積されやすい性質があります。そのため、ご飯をゆっくり良く噛んで食べると血糖値の上昇が緩やかになり、ダイエットにつながります。
昼間活動して夜は寝ている人は、夜間は体の活動量や脳の働きが減り、糖質が消費されにくいです。消費されない糖質は脂肪になりますので、夜にご飯をたくさん食べると脂肪がつきやすくなってしまいます。夜ご飯は少なめにすると良いでしょう。
ビタミンB1・B2は糖質(炭水化物)を効率的にエネルギーに変換してくれます。そのため、ニラやネギ、ニンニクなどのビタミンB1が多く含まれる食材をこまめに摂取するとダイエット効果が高まるとされています。
炭水化物は血糖値を上げるため、良くないもののようにいわれることがありますが、実は体内で重要な役割を果たしています。炭水化物の役目などを理解し、適量を摂取することが肝心です。
ただし、病気によっては、医師から炭水化物の摂取量を定められることもあります。持病がある方は、主治医と相談しながら炭水化物を摂取すると良いでしょう。
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