乾燥肌のスキンケア、カギを握るのは「お風呂」!?

2018/11/17

谷口 隆志 先生

記事監修医師

川崎たにぐち皮膚科、院長

谷口 隆志 先生

乾燥肌のスキンケアで大切なのは、肌の保湿をしっかり行うこと。しかしそれ以前に、お風呂の入り方自体が乾燥肌の原因となっている恐れがあります。以降では、乾燥肌の方がお風呂に入るときの注意点をご紹介していきます。

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お風呂が乾燥肌の原因に!?

湯船につかることには、血行促進やリラックス効果、皮膚の汚れが落ちやすくなるなどのさまざまなメリットがあり、特に冷え込む秋冬は長風呂が気持ちいい季節でもあります。

しかし、熱い湯船での長風呂は、皮脂膜が溶けて角質層内の保湿成分が流れ出てしまい、肌が乾燥してしまったり、また血行が良くなることで乾燥肌によるかゆみが増したり、といったデメリットも存在します。特に温熱効果の高い入浴剤を入れると、種類によっては乾燥やかゆみの悪化のリスクが高くなります。

乾燥肌の人がお風呂に入るときの注意点は?

乾燥肌の人がお風呂に入るときは、肌の保湿成分の流出を防ぐために、38~40℃のぬるめのお湯にし、入浴時間は10分程度に留めるようにしましょう(子供や敏感肌の人は5分程度が目安)。入浴剤を入れたい場合は、保湿効果の高いセラミド入りのものを選ぶのがおすすめです。

また、入浴時は体の洗い方にも注意が必要です。ナイロンタオルや洗浄力の強い石鹸で、ゴシゴシこするようにして体を洗っていると、必要以上に皮脂が落ちて乾燥肌がひどくなってしまいます。石鹸やボディソープははなるべく低刺激のものを選び、綿などの柔らかい素材のタオル、または手のひらでやさしく洗ってください。また、せっけん類は泡立て器などでモコモコに泡立てることをおすすめします。

お風呂上がりの保湿も忘れずに

入浴後は数分で角質層から保湿成分が流れ出てしまい、30分後には洗う前よりも肌が乾燥してしまうといわれています。しかし、お風呂上がりのタイミングは肌細胞が水分を含んで柔らかくなっており、保湿剤の浸透率が高いゴールデンタイムでもあります。
そのため、入浴後はすぐに化粧水や美容液、乳液などをたっぷり塗って、水分の蒸発を防ぎつつ、潤い成分を肌に届けていきましょう。入浴剤同様、セラミド入りの保湿剤が特におすすめです。

おわりに:お風呂の温度や入浴時間などに要注意!

ふだん保湿ケアをしっかり行っていても、長風呂や体の洗い方の問題で、乾燥肌がなかなか良くならないことがあります。乾燥肌にお悩みの方は、日々の入浴の仕方を一度見直してみてはいかがでしょうか。

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