炭水化物を抜いて痩せるのはキケン?!どのくらいなら食べてもいい?

2018/11/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

お米やパンなど、炭水化物の摂取を控えてダイエット成功をめざす糖質制限ダイエット。短期間で効率的に痩せられるとして人気がありますが、危険性はないのでしょうか。
今回は「炭水化物抜きダイエット」について、その危険性と効果的なやり方をご紹介します。

炭水化物を抜くと痩せるんじゃないの?

一切の炭水化物の摂取をやめると、確かにしばらくは順調な減量が見込めます。

しかし、本来は人間の体の維持や活動の維持に必要な栄養素である炭水化物(糖)の摂取を急激かつ極端に制限すると、心身にさまざまな弊害が起こってきます。

極端な「炭水化物抜き」で起こる弊害

体に起こる変化

  • 脂肪と一緒に筋肉も落ちていくため、基礎代謝量が減って太りやすくなる
  • 筋力が落ちていくため、人によっては極端に体力と持久力がなくなる
  • 肝臓に貯蔵されるべき中性脂肪が足りなくなり、低栄養性の脂肪肝を発症する可能性がある。
  • 極端な栄養不良により血液が酸性に傾いてしまい場合によっては危険な状態になる。
  • 便秘になりやすくなる

精神面に起こる変化

  • 脳を動かす糖が足りなくなるので、いつもぼーっとして集中力・判断力が低下する
  • 常にイライラするようになる

炭水化物がほとんど入ってこない状態は、体にとって「飢餓」「栄養不足」と同じです。
痩せやすい状態にはなるものの弊害を考えると、炭水化物抜きダイエットは、デメリットも大きい方法であるといえるでしょう。

ダイエットするなら、炭水化物はどのくらいなら抜いても大丈夫?

弊害を起こさずに炭水化物抜きダイエットを成功させるには、完全に炭水化物を断つのではなく、必要量だけを取って余分量を制限すればよいのです。

人間の身体が必要とする炭水化物の量は、1日の摂取カロリーの45%程度とされています。つまり、まずは1日あたりのカロリー摂取量を計算したうえで、その45%相当に値する良の炭水化物は必要量として摂取すれば良い、ということになります。

また、減らした炭水化物分の栄養を、タンパク質など他の栄養成分で補うのも大切です。
日中の活動で糖が消費されやすい朝食・昼食では、1日の摂取カロリー分の45%を積極的に摂るようにし、夜には糖を控えた高タンパク食を意識して摂るのがおすすめです。

完全に絶つのではなく「体に必要な分の炭水化物は摂る」、そして「炭水化物を抜いたことで不足した栄養は他で補う」のがポイントと覚えておきましょう。

おわりに:炭水化物を完全に抜くのはキケン!

炭水化物を抜くと、痩せやすくなるのは事実です。しかし、急激にすべての炭水化物を抜く食生活に変えることは、心身にさまざまな弊害を引き起こします。炭水化物の主成分である糖は、もともと人間の身体の維持に必要な栄養素です。このため、完全に絶つのではなく1日の摂取カロリーに対して45%にあたる量の炭水化物を摂取し、足りない分の糖はタンパク質などから補うのが無難です。

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