記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/11/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
毎日便が出なくて、慢性的な便秘に悩む女性は少なくありません。
便秘には腹部膨満感の他、腹痛や肌荒れの症状も伴うため、早く治したいですよね。
今回は、便秘のうちストレスが主な原因で起こる「ストレス性便秘」について、その特徴や原因、解消法などをご説明していきます。
ストレス性の便秘は「痙攣(けいれん)性便秘」とも呼ばれるもので、ストレスの影響から自律神経が乱れ、胃腸が正常に働かなくなることで起こります。
発症すると、便秘の他にも下痢、うさぎの糞のようにコロコロした便が出るなどの排便異常や、食後に腹痛が起こるようになるのが特徴です。
男女によって症状の現れ方に違いがあり、男性は下痢型、女性は便秘型が多いとされます。
排便は、自律神経によって自然に起こるようコントロールされています。
自律神経には、仕事や勉強に必要な適度な緊張した状態で優位になる「交感神経」と、リラックスした状態で優位になる「副交感神経」が相互に切り替わって作用しています。
胃腸などの消化器官は副交感神経によってコントロールされているのですが、慢性的にストレスを受け続けると、交感神経が優位な状態が続くようになります。
すると、バランスが崩れてシーンに応じた自律神経の切り替えがうまくいかなくなり、副交感神経から大腸への指令もうまくいかなくなってしまうのです。
その結果、大腸のぜん動運動に連続性がなくなって痙攣したような状態になり、便秘を引き起こすというわけです。
一般的な便秘解消に効果的とされる「食物繊維の積極的な摂取」は、ストレス性の便秘解消には、あまり適していません。
そもそも、玄米やゴボウなど水に溶けない食物繊維の摂取が便秘解消に効くのは、食物繊維が便の量を増やして腸を刺激し、排便を促してくれるからです。
しかし、腸のぜん動運動自体がうまくいかず便を運べないストレス性の便秘では、食物繊維を摂取しても便が増えるばかりで、停滞する可能性が高いです。
そうなると、おなかの膨満感が増して苦しくなったり、腹痛が起きてかえって症状が悪化することも考えられます。ストレス性の便秘では、食物繊維の摂取は控えるべきでしょう。
ストレス性便秘の解消には、何よりもストレスを解消するのが最も効果的です。
ストレスの原因を見極め、そこから極力距離を置くようにして、まずは心身ともに「絶対に無理をしないこと」を徹底してください。
ほかにも、それぞれに合ったかたちでこまめにストレスを解消し、とにかくストレスを溜めないようにすることが、ストレス性便秘の改善には重要です。
以下に、ストレスの解消やストレス性便秘の改善に効果的な方法をいくつかご紹介しますので、あなたに合いそうなものを実践してみましょう。
ストレス性便秘はけいれん性便秘とも呼ばれ、ストレスによって乱れた自律神経の影響を受けて起こる、排便異常です。自律神経からの指令がうまく届かず、腸が便を排出する動きができなくなるために便秘が引き起こされます。このため、食物繊維で便量を増やしても改善する見込みは低いといわれています。ストレス性の便秘になったらとにかくストレスから遠ざかり、ストレスを溜めずに発散することに注力してください。
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