記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/11/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「腹痛を感じてトイレに行ったら、血便が出た」--この血便の原因というと大腸の病気を思い浮かべる方は多いですが、それ以外の原因でも血便が出ることはあるのでしょうか。また、血便が出たら検査を受けた方がいいのでしょうか。
血便とは、便に血液が混じっているものをいいます。見た目で赤い血が便に混ざっているとわかったり、見た目ではわからないものの血液が混じっている黒い便のこともあります。
この血便は、胃や食道、腸の病気で起こることが多いです。一般的には、胃や食道からの出血の場合には便が黒く、大腸や肛門、痔の出血は鮮やかな赤色の傾向があります。
血便が症状として見られる病気はさまざまです。その中でも血便の頻度が高いものは次の5つです。
他に血便がみられる代表的なものには痔核があります。痔核の中でも内痔核では、排便時に出血がみられることが多く、出血量によっては血便のように見えることもあります。
血便が出たときには、病院を受診し大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。特に40代以上になると大腸がんのリスクが上がってくるため、血便の原因ががんかどうか、検査してはっきりしておく必要があるからです。
大腸内視鏡検査とは、肛門から内視鏡を入れて大腸内の様子を直接確認する検査です。カメラだけでなく、組織の一部を採取したり、病変している部分を切除することもできます。
検査にあたって、前日の夕食は消化のいいものにし、下剤を使用して検査時に腸内がきれいになるようにしておきます。当日は、検査が終わるまでは食事ができません。下剤を飲み、排便を確認した後で検査が行われます。
検査の所要時間は、腸の長さや形によって個人差があるものの、おおむね15分程度です。ポリープを切除する場合には、さらに時間がかかることもあります。
検査が終了した後は、少し休んでから帰宅となります。その後の食事や飲み物に制限はありません。ただし、ポリープを切除したときには医師からの指示に従ってください。便秘には気を付け、水分を多めに飲むようにしましょう。
血便の原因は、大腸だけでなく胃や食道の病気などさまざまです。ただ、40代以上であれば大腸がんによって出血している可能性があります。まだ大腸内視鏡検査を受けたことがない人は、がんになっていないことを確認するためにも一度は検査を受けてください。大腸内視鏡検査は直接腸を観察する検査のため、抵抗を感じる人もいるかもしれません。しかし、検査時間は約15分と短く、負担も少ないので安心して検査を受けることができるでしょう。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。
この記事の続きはこちら