記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/11/30
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
寒くなってくると、徐々に流行してくるインフルエンザ。
感染・発症すると激しい悪寒や高熱など、辛い症状に1週間ほど苦しむことになりますが、インフルエンザは抗生物質で治せるものなのでしょうか。
今回はインフルエンザへの抗生物質の効き目と、治療法について解説していきます。
インフルエンザは、細菌ではなくウイルス感染によって発症する病気です。
細菌を殺して病気の発症・悪化を抑える作用のある抗生物質は、インフルエンザの感染予防や、治療には効果を発揮しません。
また一般的に、風邪薬として認識されている市販薬なども、抗生物質に分類されるものなので、インフルエンザのときに飲んでも効かないとされています。
このため、病院で処方されたもののほか、薬局やドラッグストアで市販されているものも含め、抗生物質はインフルエンザには効かないのです。
インフルエンザは、病院で処方される抗インフルエンザ薬を使って治療していきます。
抗インフルエンザ薬は、いずれも体内で爆発的なウイルス増加が起こる前から約5日間、連続的に摂取しないと十分な効果を発揮しないとされています。
特に、症状が出てから48時間以内の摂取開始が効果的なので、激しい悪寒や体の痛み、高熱などインフルエンザを疑う症状が出たら、すぐに病院で検査してもらいましょう。
また、薬の使用とあわせて、医師の指示に従い十分な水分補給と休息をとることもインフルエンザ治療には欠かせません。
ウイルスの型の特定と抗インフルエンザ薬の使用開始が早いほど、インフルエンザ症状からの回復も早くなりますので、おかしいと感じたらすぐ内科の病院に連絡してください。
一般的な風邪が細菌感染によるものなのに対し、インフルエンザはインフルエンザウイルスの感染によって起こる病気です。このため、抗生物質を飲んでも治療効果は得られません。
インフルエンザの治療には、抗インフルエンザ薬が必要です。抗インフルエンザ薬で効果的に治療するには、発症から48時間以内にウイルスの型を特定し、適切な薬の使用を開始する必要があります。疑わしい症状を感じたら、すぐ病院に行ってください。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。
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