有効なしもやけ対策が知りたい! おすすめグッズも紹介

2019/2/1

谷口 隆志 先生

記事監修医師

川崎たにぐち皮膚科、院長

谷口 隆志 先生

冬になると手や足がしびれたようになり、赤く腫れてしまうしもやけは寒さとあいまってつらい症状の一つです。

そこで、この記事では有効なしもやけ対策についてまとめました。しもやけ対策におすすめのグッズや、レシピなども併せてご紹介します。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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しもやけ対策、おすすめのグッズは?

しもやけには、まず手袋や靴下・帽子・耳あてなどの防寒具がおすすめです。手足や耳・頭部など、外気に触れやすい部分や、末端部の防寒と保温をし、なるべく冷たい空気に触れないようにしましょう。風が冷たい日や、雪かきをするときなどは特に手袋や耳あてを忘れないようにすると、しもやけになるリスクを減らすことができます。ポケットや下着とシャツの間にホッカイロを持ち歩くことも効果的です。

しもやけは血流が悪くなることで起こりますので、体を締めつけるような窮屈な衣服や靴は避けるのが良いでしょう。足元はもともと末端部で血流が流れにくくなっていますので、窮屈な服や靴で体を締めつけると、余計に血行が悪くなり、しもやけになりやすくなります。しもやけになりやすい人は、冬の間の衣服や靴はできるだけゆったりとしたものを選びましょう。

食器洗いや拭き掃除などの水仕事は、長時間水に触れることで指先の体温が下がってしもやけになりやすくなるとともに、皮膚がずっと濡れ続けているため油分がなくなり、荒れやすくなります。水仕事のときには面倒でもゴム手袋をつけ、手指を水につけっぱなしにすることを避けましょう

足のしもやけ対策、靴下選びに工夫を

足は血行が悪くなりやすい部位であることは先ほど少しご紹介しましたが、血行不良を起こしにくい靴下を選ぶことも大切です。例えば、5本指ソックスでなるべく足の指を開いておくことや、通気性が良く、保温に優れた素材を使っているものを選ぶと良いでしょう。綿やウールなどは通気性と保湿の両面を兼ね備えているのでおすすめです。

また、靴下や靴用のホッカイロを使い、特に冷えやすい足指の先を温めることも大切です。足先だけでなく下半身全体にゆとりを持たせ、締めつけないスラックスやスカート、腹巻きや毛糸製の下着などを身に着けるのもおすすめです。

しもやけの対策では「温める」ことも重要

しもやけの対策として、体を温める・冷やさないということも重要です。しもやけになりやすい冬は、主に以下のようなことに注意しましょう。

  • 体が濡れたらそのままにせず、なるべく早くしっかり拭き取る
  • 雨や雪で靴が濡れたらしっかり乾燥させる
  • 手袋や靴下が濡れたらつけっぱなしにせず、できるだけ早く取り替える

外出時の防寒対策だけでなく、帰宅したときに体を温めることも大切です。体を温める食べ物を摂ったり、温かい飲み物を飲んだりして、体を内側から温めましょう。温かい湯船につかり、ゆっくり体を温めるのも血行を良くする効果も期待できて一石二鳥です。この時、熱いお湯ではかゆみが増してしまうことがありますので、40℃くらいのお湯にゆっくりとつかりましょう。

寒い外から帰ってきたときは、冷たい手足をストーブのそばに近づけて急激に温めるとしもやけの症状が悪化することがあります。手足は徐々に温めるようにしましょう。また、寒い外から暖かい室内に入ると、急に汗をかくことがあります。この汗が蒸発するときにしもやけの原因となることがありますので、じっとりとした感覚があればこまめに汗を拭き取るようにしましょう。

冷えにくい体にするには、温浴法という方法も効果的です。これは、40℃のお湯と5℃くらいの冷水にしもやけの部位を交互につけて血流を良くする方法です。だいたい20秒ごとに5回くらい繰り返し、最後はお湯につけたあと、しっかりと水分を拭き取りましょう。

食べ物でもしもやけ対策!

血行を良くし、体を温める栄養素には「ビタミンE」「ビタミンC」があります。また、栄養素ではありませんが、スパイス類には代謝を良くして血行を改善し、体を温める働きがあります。ビタミンEには毛細血管を広げて血流を良くする働きが、ビタミンCにはそのビタミンEの吸収率を高める働きがあります。

ビタミンEは、主にアーモンドやピーナッツなどのナッツ類、植物油や卵黄に含まれます。ビタミンCはブロッコリーやピーマンなどの野菜を始め、イチゴやオレンジなどの柑橘類にも多く含まれます。スパイス類はコショウや唐辛子、生姜などを指します。特に、生姜は消化器官に負担をかけることなく体を温めることができる優しいスパイスです。

しもやけ対策におすすめのレシピ

上記の食材を使った、しもやけ対策におすすめのレシピを2つご紹介します。

かぼちゃとアーモンドのサラダ

材料
かぼちゃ…小1/4個
アーモンド…10粒
クリームチーズ…40g
マヨネーズ…大さじ2
塩…ひとつまみ
こしょう…少々
作り方
  1. かぼちゃはわたと皮を取り除き、小さめに切って電子レンジで4分加熱する。
  2. アーモンドを弱火でから煎りし、粗熱を取り、ビニール袋に入れて綿棒で砕く。
  3. 【1】とクリームチーズをボウルに入れ、つぶしながら混ぜる。
  4. マヨネーズ・塩・こしょうを入れ、味を整える。
  5. 【2】を入れ、よく混ぜ合わせる。

かぼちゃのつぶし具合はお好みで調節しましょう。お子様など大きな欠片を食べにくい人がいるときはしっかりつぶし、かぼちゃの甘みを味わいたい場合は大きめにつぶすと良いでしょう。

かぼちゃやアーモンドに含まれるビタミンEが体を温め、抗酸化作用をもたらします。また、アーモンドの代わりに同様にビタミンEが多く含まれる枝豆を使うのもおすすめです。

鮭とほうれん草の玄米リゾット

材料
玄米…1合
鮭…1切れ
ほうれん草…2株
玉ねぎ…1/2個
にんにく…1かけ
オリーブ油…大さじ1
顆粒コンソメ…小さじ1
水…400cc
豆乳…200cc
塩…ひとつまみ
黒こしょう…少々
粉チーズ…小さじ2
作り方
  1. 鮭は食べやすい大きさに切る。ほうれん草はさっと茹で、水気を絞って一口大に切る。玉ねぎ・にんにくはみじん切りにする。
  2. フライパンにオリーブ油をひき、にんにくを入れ、香りが出るまで弱火で炒める。
  3. 玉ねぎを入れ、さっと炒める。
  4. 玄米を入れ、米粒が透き通るまで炒める。
  5. 水・コンソメを入れて玄米が柔らかくなるまで煮込む。
  6. 鮭・豆乳を入れ、水気がなくなるまで煮る。
  7. 水気がなくなってきたら、塩を入れて味を整え、ほうれん草を入れて軽く混ぜ合わせる。
  8. 皿に盛り、粉チーズと黒こしょうをふる。

玄米・鮭・ほうれん草もビタミンEを豊富に含む食材です。また、牛乳でなく豆乳を使うことで、大豆に含まれる良質な植物性タンパク質を摂取できるだけでなく、カロリー控えめのヘルシーなリゾットが食べられます。

おわりに:しもやけ対策は防寒と血流改善が効果的

しもやけ対策には、冷えを防ぐための防寒具と、血流改善が効果的です。手袋や靴下など、お出掛けのちょっとした工夫がしもやけを防ぎます。帰宅した後は、お風呂や温かい飲み物で体を内側から温めるのがおすすめです。

ビタミンEやCなど、血行改善作用がある栄養素を摂るのも良いでしょう。ご紹介したもの以外にも、ぜひ好みのレシピを探してみてください。

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