肺がんにはいくつか種類があるって本当?

2019/2/4

肺がんはがんの中でも、罹患数・死亡数ともに多い病気として知られています。ただし、一口に肺がんといっても、その種類はいくつかあって特徴も異なります。
今回は肺がんの種類や原因、予防のポイントなどをご紹介します。肺がんが気になる人はぜひ読んでみてください。

肺がんってどんな病気?

肺は気管支や肺胞によって成り立つ臓器のことで、これらから生じるがんを「肺がん」といいます。肺がんは初期段階だと自覚症状が現れにくく、自覚症状が現れたとしても咳や痰などの場合が多いです。そのため、症状が現れても、肺がんだと気づかない場合もあります。

肺がん患者さんってどれくらいいるの?

厚生労働省「平成26年患者調査の概況」によれば、肺がんを含む呼吸器系がんの患者数は約14万6千人と報告されています。また、国立がん研究センターによれば、1年間に「新たに肺がんと発見される患者さん」の割合は88.7人/10万人とされています。性別で見ると男性に多く、年齢別に見ると40歳代後半に多い病気となっています。

肺がんはどういった時に発見されるの?

肺がんは自覚症状が現れにくいので、健康診断などでレントゲン検査を受けた際に見つかるケースが多いです。なお、肺がんかどうかを確定するには、細胞の一部を採取する必要があります。そして、その細胞を顕微鏡で確認して、肺がんかどうかの診断を付けます。

肺がんの種類は?

肺がんは、大きく「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分かれています。さらに非小細胞肺がんには、「腺がん」、「扁平上皮がん」、「大細胞がん」の3種類があります。これらの違いは組織型にあり、このことは治療方法を決定する際にも重要になります。以下では、それぞれの特徴について確認したいと思います。

小細胞肺がんの特徴って?

小細胞肺がんは、顕微鏡で観察すると「細胞が小さく、丸く見える」肺がんです。「非小細胞肺がん」に比べると、増殖スピードが速く、他の臓器に転移しやすいという特徴があります。ただし、「非小細胞肺がん」よりも、発生頻度は少ないです。なお、小細胞肺がんを発見した場合には、多くの場合は主に放射線療法や化学療法(抗がん剤治療)で治療を進めます。

腺がんの特徴って?

腺がんは非小細胞肺がんの一種であり、腺組織という上皮組織から発生する肺がんをいいます。腺がんは肺がんの中でも最も多く、女性にもよくみられる病気です。末梢に現れることが多く、咳や痰などの自覚症状が少ないことが特徴になっています。

扁平上皮がんって?

扁平上皮がんは非小細胞肺がんの一種で、扁平上皮という粘膜組織から発生する肺がんです。肺門(肺の入り口部分)に発生することが多いので、咳や痰などの自覚症状が現れやすい病気です。比較的転移を起こしにくく、その場所でがん細胞が広がるという特徴があります。なお、「扁平上皮がんは喫煙との関係が強い」ということが分かっています。

大細胞がんって?

大細胞がんとは非小細胞肺がんのひとつで、顕微鏡で観察すると「細胞が大きく見える」肺がんのことです。肺がんの中では、最も発生頻度が低いです。ただし、増殖スピードが速く、他の臓器に転移しやすいという特徴があります。また、小細胞肺がんと同じような性質を現すものもあるほか、「巨細胞がん」という悪質なタイプの肺がんも見られます。

肺がんの原因になるものって?

肺がんの主な原因として「喫煙」が挙げられます。肺がんと喫煙の関係に関する研究は多く、そのひとつに国立がん研究センターによる報告があります。これによれば「喫煙者は非喫煙者に比べ、男性だと4.4倍、女性だと2.8倍程度も発症リスクが高くなる」と結論づけています。また、非喫煙者の場合でも、受動喫煙をしている方は発症リスクが高くなります。

タバコ以外の肺がんの原因とは?

肺がんの原因には石綿(アスベスト)、クロム粒子、ラドンガス、ディーゼル粒子などの物質があり、これらを扱う職業の方は「職業性曝露」に注意が必要です。特に、アスベストと肺がんの関係性は強く指摘されています。現在はアスベストの使用は禁止されていますが、過去にアスベストを扱っていた方は、定期的に肺がん検査を受けるようにしましょう。

肺がんを予防するには

肺がんを予防する場合、まず「禁煙に努めること」が重要です。前項の「肺がんの原因になるものって?」で説明したとおり、喫煙は肺がんの発症リスクを高めます。そのため、喫煙者はなるべく禁煙に努め、非喫煙者はなるべくタバコの煙を避けるとよいでしょう。

なお、「禁煙したくても難しい」という場合は、禁煙外来へ相談するのも良いかと思います。一定条件を満たせば、保険診療にて禁煙治療に取り組むことができるのでオススメです。

タバコ以外に気をつけることは?

肺がんを予防したい方は、日頃から良い生活習慣に取り組むのも良いでしょう。たとえば、バランスの良い食事、適度な飲酒、適度な運動、体型の維持などがおすすめです。これらは肺がん予防だけでなく、その他のがんや生活習慣病などの予防にも役立ちます。なお、生活習慣を見直す場合は、無理をせず自分のペースに合わせることがポイントです。

おわりに:自覚症状がない方も定期的に検診を受けましょう!

多くのがんに共通することですが、肺がんの場合も早期発見が重要となっています。その際に役立つのが「肺がん検診」です。現在は「40歳以上の方」が肺がん検診の対象になっているので、もし検診の対象になっていたら、1年に1回は検査を受けるといいでしょう。なお、気になる症状がある場合は、早めに呼吸器内科などに相談しましょう。

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