記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/2/1
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
病気やケガなどが原因で、体にうまく酸素が行き渡らなくなると「チアノーゼ」と呼ばれる状態に陥る場合があります。今回は、チアノーゼがどのような状態を指しているのかや、発症によって現れる症状やチアノーゼの種類別の治療の必要性などについて解説します。
赤血球のなかに存在し、本来であれば酸素と結びついて全身に行き渡るはずのヘモグロビンの多くが、何らかの原因できちんと機能しなくなることを「チアノーゼ」といいます。
酸素と結合せず、酸素を手放した状態のヘモグロビンが血管内を循環する状態になることで、チアノーゼによるさまざまな症状を引き起こします。
チアノーゼは、「末梢性チアノーゼ」「中心性チアノーゼ」「血液性チアノーゼ」の3つに分類できます。以下に、それぞれの原因や特徴をまとめてご紹介します。
チアノーゼは急激に進行する場合もあれば、ゆっくりと進行し、症状を表すようになるケースもあります。チアノーゼの種類によって、進行の仕方や治療の必要性なども変わってくるため注意が必要です。
チアノーゼの状態になると、特に皮膚や粘膜が薄く、かつ、毛細血管が多く張り巡らされている以下のような部位に、青紫色の変色が見られるようになります。
チアノーゼのうち、末梢性チアノーゼは時間の経過によって緊張状態から解放されたり、温かい場所に移動することによって、自然に治癒するケースがほとんどです。一時的に局所でのみ起こるため、特に治療の必要はありません。
ただし、中心性チアノーゼの場合は呼吸器や循環器などの疾患・損傷の可能性があるため、原因となっている疾患への治療が必要になります。中心性チアノーゼの場合、迅速に適切な治療を施さなければ、深刻な呼吸困難から心肺停止状態になる可能性もあるため、早急に病院で治療を受けなくてはなりません。
特に、急激に中心性チアノーゼが悪化している場合、急性の疾患や事故・ケガなどで呼吸や血液循環に関わる臓器が損傷し、命の危険に瀕しているケースもあります。一刻も早く、内科や循環器科などの医師に診てもらいましょう。
チアノーゼを発症すると、皮膚が薄く毛細血管が多い唇や指先などが、青紫色に変色する症状が現れます。指先などの末端に一時的に現れるだけなら治療の必要はありませんが、体の中心部に近い唇などに現れるチアノーゼには命の危険も伴います。早急に治療したほうがよい場合もあるので、見つけたらすぐに病院で診てもらいましょう。
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