溶連菌感染症はうつる病気?どんな症状が出たら病院へ行くべき?

2019/2/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

溶連菌感染症は、溶連菌という細菌への感染が原因で起こる感染症の一種です。細菌が直接ヒトののどに入り込むほか、他の感染者からうつることでも発症します。

今回は溶連菌感染症という病気を、症状や周囲への感染リスク、感染拡大を予防するための対策などとあわせてご紹介していきます。

溶連菌ってどんな細菌?

溶連菌は、正式名称を「溶結性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん)」という細菌で、ヒトののどから体内に侵入して感染・発症する細菌です。

ヒトに感染する溶連菌にはいくつか種類がありますが、実際に溶連菌感染症を発症する90%以上が、「A群β溶結性連鎖球菌」という種類の細菌によるものとされています。感染すると2~5日間の潜伏期間を経て発症し、以下のような症状・病気を引き起こします。

溶連菌感染症の症状
  • のど、またはのどの奥の扁桃腺の赤みや痛み、腫れ(咽頭炎、扁桃炎)
  • 首や足首など、関節部分を中心とした赤い発疹を伴う発熱(猩紅熱)
  • 頭痛を伴う中耳炎や副鼻腔炎など、耳鼻科系の疾患
  • 発疹が出ていた皮膚のふくらみ、水疱、皮のむけ  など
溶連菌感染症の合併症
  • 溶連菌感染症をきっかけとした肺炎
  • 敗血症
  • 全身性疾患を引き起こすトキシックショック症候群
  • リウマチ熱
  • 急性腎炎   など

溶連菌はほかの人にうつるリスクも。うつさないためは?

溶連菌は、感染者本人や共有物との接触、そして飛沫から他の人に感染拡大していきます。このため、家族や同僚など身近な人に溶連菌感染者が出た場合には、周囲に感染を拡げてしまわないよう以下の対策ととる必要があります。

  • 治療が終わるまでの間は、他者との接触を可能な限り避ける
  • 同居する家族や頻繁に会う知人には、室内外問わずマスクを着用してもらう
  • ドアノブや電気、家電のリモコンやスイッチなど共有部は、こまめにアルコール消毒する
  • コップや箸、食器など体液が直接触れるようなものの他者との共有はしない

溶連菌に感染してしまったら、自分の治療とあわせて予防対策を徹底しましょう。

こんな症状が出てきたら病院で検査を受けよう!

咳を伴わないのどの痛みや、38~39度の発熱など、風邪のような症状と合わせて以下のような症状が出ている場合は、溶連菌感染症を発症している恐れがあります。

  • 首や顔、手足、体に小さくて赤い発疹ができている
  • 舌に小さなブツブツができ、いちごのように見えるようになるいちご舌
  • 頭痛、腹痛、首のあたりのリンパ節の腫れ   など

特に、いちご舌は溶連菌感染症による特徴的な症状です。ただの風邪だと思っていたら、いちご舌のような症状がみられるときは、溶連菌感染症に気づかないまま症状が進行している可能性が考えられます。

このような場合は一刻も早く病院に行き、医師による問診と視診、のどの粘膜を採取しての溶連菌感染検査を受けて、適切な診断・治療を受けてください。

おわりに:溶連菌感染症はうつる病気!特徴的な症状が出たらすぐ病院へ

溶連菌という細菌が原因で起こる溶連菌感染症は、ヒトからヒトへうつる病気です。このため、咳の出ないのどの痛みや顔や体に発疹を伴う発熱、舌がブツブツした状態になるいちご舌など、特徴的な症状が出たら、まず病院で溶連菌感染症の検査を受けてください。溶連菌感染症が疑われる場合は、すぐに病院に行って医師による検査・診断を受けて治療を開始するとともに、周囲への感染予防対策も行いましょう。

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