記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/2/14
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
血の塊が血管をつまらせる「血栓症」は、痛みやむくみを引き起こします。治療方法はありますが、できれば未然に防ぎたいものですよね。血栓症予防では「運動」がもたらす効果が注目されています。血栓を防ぐ効果が期待できる運動について理解しましょう。
血栓症とは、血液や血管、血流に異常が発生し、血栓(血の塊)ができて血管がつまる病気です。血の巡りが悪くなるため、脳や臓器などに酸素や栄養が行き渡らなくなり、各器官の壊死や機能低下、突然死が起こるおそれがあります。血栓が流れ着いた体の部位によって、下記の病気が引き起こされます。
アメリカで行われた研究によると、血栓症の発症率は心臓の健康状態と関係していることがわかりました。心臓の健康状態は標準体重を維持できているかどうかに影響されるため、血栓予防は運動による標準体重の維持が効果的だと考えられています。
運動が心臓や血の巡りにもたらす効果として、以下のようなものがあります。
運動強度は、散歩やウォーキングのように軽いものでかまいません。無理なくできる運動から始めて続けることが大切です。ご自身の体調や健康状態に合わせながら、サイクリングや軽めのジョギング、水泳を取り入れてみるのもよいでしょう。
運動の効果を最大限に発揮するために「ヘルシーな食事、脚の血行促進、水分補給」も取り入れましょう。
食事内容は、血圧や血糖値、コレステロール値に影響を与え、血管の健康状態に大きく関係します。気をつけたいのは「塩分、糖分、脂肪分」です。塩分は一日6g以下、糖分を多く含む飲み物は週に400kcal以内に抑えましょう。動物性の脂肪分やバター、生クリームなど、脂質の高いものは中性脂肪を増やす可能性が高いです。
食べすぎ・飲みすぎを避け、栄養バランスのいい食事を一日3食とるようにしましょう。毎日の食事に取り入れたい食品を紹介します。
血栓は、血管が圧迫されたり、血液がドロドロになっていたりすると発生しやすくなります。血栓症はふくらはぎなど脚に発生することが多い病気ですので、日頃から脚の血行促進に取り組むことが予防につながります。
弾性ストッキングは弾力が強く、脚の血流停滞を防いで血液の循環をサポートできます。医師に相談のうえ、適切な方法で着用してください。
脱水状態は血液をドロドロにし、血液が凝固しやすくなります。汗をよくかく夏や睡眠前には特に水分補給が必要です。アルコールや糖分を多く含む清涼飲料水以外で、水などをこまめに摂取しましょう。
血栓症予防は、軽めの運動を毎日取り入れて標準体重を維持するようにしましょう。運動の効果を高めるためには、ヘルシーな食事、脚の血行促進など日々の生活でのポイントを抑えるのがおすすめです。ただし気になる症状があらわれたら、すぐに病院を受診して医師に相談してください。
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