記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
2017/8/24 記事改定日: 2019/9/5
記事改定回数:1回
記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
赤ちゃんの顔を観察しているうちに寄り目に気づき、「うちの子、もしかして斜視?」と不安を抱いたことがある保護者の方は、実は少なくないと思います。では、斜視とはどんな状態なのでしょうか。寄り目との違いと併せて解説していきます。
生後まもない赤ちゃんの場合は視力や目の筋力が未発達であり、鼻が低く黒目がちになり、寄り目にみえることがよくあります。
これは「偽斜視」と呼ばれるもので、名前のとおり斜視ではありません。
通常は生後3ヵ月ほどで眼球の位置が安定していきます。
偽斜視は成長に伴って鼻が高くなると、目の内側に隠れていた白目がはっきり見えるようになり、寄り目の状態ではなくなります。
斜視かどうか心配という人は、赤ちゃんの鼻の根元をつまんでみましょう。
このとき両方の目が真っ直ぐ正面を見ていれば、斜視ではありません。
もし鼻の根元をつまんだときに「片目が内側を向いたまま」であれば、斜視の可能性があります。
ただ、これはあくまでも簡易的な見分け方です。心配なときは眼科で診てもらいましょう。
赤ちゃんはもともと鼻の根元が広くて低いため、正常であっても寄り目のように見えることがあります。顔の骨格が成長していくにつれて、徐々に目立たなくなっていきますが、次のような症状がある場合は注意が必要です。
これらの症状がある場合は、できるだけ早く病院を受診して検査を受けましょう。
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斜視とは、左右の目が同じ方向を向いていない―片目は正面を見ていても、もう一方の目は別の方向を向いている状態のことです。
斜視は片目の向きごとに
などに分けられます。
関連記事:外斜視とは、黒目がどうなることなの?治療方法はある?
斜視の原因としては、以下のようなものが挙げられます。
斜視は、できるだけ早く治療を始めたほうが改善しやすいです。
具体的な治療法としては、以下のものがあります。
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斜視を未治療のまま放置していると、弱視につながってしまうこともあります。
斜視は早く治療すればするほど改善しやすいといわれているので、赤ちゃんに気になる寄り目があるときは、早めに眼科を受診しましょう。