記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/5 記事改定日: 2018/10/23
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ダイエット中に便秘になってしまし、体調を崩してダイエットを断念してしまったことはありませんか?
ダイエット中の便秘は、食事の工夫である程度防ぐことができます。
この記事で原因や対処法をお伝えするので、ダイエット中の便秘予防・解消に役立ててください。
食事量を減らしたり偏った食事を続けると、便秘や下痢になりがちです。
ダイエット中は食事量が減ることで、食物繊維、水分、脂肪分の絶対量が減ります。また、一つのものを食べ続けるなど偏った食事を続けることなどでバランスが乱れ、必要な栄養が足りなくなり腸内環境が悪化しやすい状況になっています。
そして、身体が飢餓状態になったことで食べ物からの栄養をできるだけ溜め込もうと働いてしまうため、かえって太りやすくなってしまうのです。
ダイエット中には便秘に注意が必要です。
便秘になる理由のひとつに、食事の絶対量が減ることが挙げられます。
食事を減らせば便に含まれる水分、食物繊維、脂質が減ってしまい、便秘に陥りやすくなってしまうのです。
そして、食事を減らすと一回に消化される食べ物の量が減るので、便となる残りカスも少なくなります。そうすると便が腸内にとどまる期間が長くなり、便の水分が過剰に吸収されてしまって便が硬くなり排出しにくくなるのです。
食物繊維は腸内環境を整えてくれる効果があり、便をカサ増しすることで排便しやすい便を作ってくれます。
食物繊維を豊富に含む食品として以下のようなものがあります。
脂質は便をなめらかにして腸内の移動をスムーズにしてくれるため、ダイエット中でもある程度は摂取する必要があります。
また、水分の摂取量が少ないと便が硬くなってしまい、便秘になりやすくなってしまいます。運動で汗をかいたときなどは、いつもより多く水分摂取するように心がけましょう。
ダイエット中は食事量や水分量の減少によって便秘になりやすくなります。このため、便秘を予防するには、食物繊維が豊富であり高たんぱく低脂肪の食事を心がけることが大切です。
ここではダイエット中の便秘予防によいレシピを3つご紹介します。
食物繊維豊富なおからとキャベツをたっぷり使用することで、がっつりしたお好み焼きも便秘解消メニューになります。
「ダイエット中でもジャンキーなものが食べたい」というときにおすすめのレシピです。
まず、粗みじん切りにしたキャベツと適量のおから、水をボールに入れて混ぜ合わせます。そこに、卵とだしを入れてよく混ぜ合わせとろみが出るまで練ります。
生地が固まったら、フライパンで両面をよく焼いて完成です。
食物繊維豊富で高たんぱくのもち米を使用することでハンバーグもヘルシーに仕上がり、便秘解消効果が期待できます。
玉ねぎをみじん切りにし、愛ひき肉とよく混ぜ合わせます。よく茹でて水切りしたもち米と卵、パン粉を投入し、塩コショウ・マヨネーズでお好みに味付けします。
タネを小判大に形成し、フライパンで両面を焼いたら完成です。
ダイエット中でもおやつはしっかり食べたいですよね。高たんぱくのきなこと食物繊維豊富なバナナを使ったケーキなら、おやつを頼みしながらダイエットも便秘解消効果も得ることができます。
おから、潰したバナナ、砂糖(お好みで調整して下さい)、ベーキングパウダー、卵、きなこを一つのボールに入れ、だまにならないようにしっかりと混ぜ合わせます。パウンド型に流しいれて、180℃に予熱したオーブンで35~40分ほど焼けば完成です。
筋肉量が低下することも便秘になる原因のひとつです。
これは筋肉量が少なくなると腸の動き(=蠕動運動)が鈍くなり、消化が順調にできなくなってしまったり、便を排出する力が弱まったりするためです。
腸の蠕動運動を低下させないようにするためには、筋肉を落とさないように積極的に運動しましょう。特に腹筋を鍛えると便秘解消だけでなく良い姿勢を保ちやすくなるので、便秘に悩んでいる人にはおすすめです。
また、有酸素運動は全身の血流を改善するので、消化器官の血行や機能を回復させる効果も期待できます。全身の筋肉を使うウォーキングや水泳などの有酸素運動を取り入れると良いでしょう。
ダイエット中にの便秘を解消するために、便秘薬(下剤)や浣腸などに頼ることはあまり好ましくありません。
下剤や浣腸は早め効果に出やすいので便利ですが、頻繁に使っていると腸が刺激に慣れてしまい、結果的に便秘を悪化させることがあります。効果が現れにくくなり、徐々に薬の量が増えていくという悪循環を起こしやすくなってしまいます。
そして、下剤を使うことでさらに怖いのは「低カリウム血症」です。腸の働きが悪くなり便秘がさらに悪化し、ひどいときには不整脈から死に至ることもあります。
ダイエットのために健康を損ねては本末転倒です。なるべく薬や浣腸に頼らないようにするためにも、まずは手軽な食材や適度な運動を生活に取り入れながら便秘を解するようにしてください。対策をとっても便秘が解消しないときは、早めに医師に相談し適切な対処をしてもらいましょう。
ダイエット中だからと食事量を減らしたり、糖質や炭水化物を極端に食べないでいると、排便に必要な栄養素が不足して便秘になってしまいます。
栄養バランスの整った食事を摂り、適度な運動で筋肉量を落とさないようにしながら、ダイエット中の便秘を防ぎましょう。
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