ダイエットに成功したいなら、食物繊維を味方につけよう!

2018/10/14

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

上手にダイエットを成功させたいなら、食事面に気をつける必要があります。そこで今回は食事の中でも、「食物繊維」に焦点を当てて解説したいと思います。

食物繊維がダイエットの強い味方になるのはなぜ?

食物繊維にはさまざまな働きがあり、その働きはダイエットにも役立ちます。そこで食物繊維の働きを説明しつつ、「なぜダイエットに良いのか」ということをご紹介します。

食物繊維には腸内環境を整える働きがある

食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があり、このうち水溶性食物繊維は「腸内環境を整える」という面で優れています。この理由は、水溶性食物繊維は腸内の善玉菌が分解しやすいものだからです。しかも、善玉菌には短鎖脂肪酸という物質を産生する働きがあり、この短鎖脂肪酸には「脂肪細胞が脂肪をため込むのを防止する」働きがあります。そのため、ダイエットにも役立つのです。

食物繊維は食後血糖値の上昇を緩やかにする

また、水溶性食物繊維には「食後血糖値の上昇を抑える」作用もあります。実は食事による血糖値の変化は肥満と関係していて、血糖値が急激に上がると糖分が脂肪として付きやすくなってしまうのです。そのため、水溶性食物繊維によって血糖値の上昇を緩やかにすることで、余計な脂肪をつけないで済むようになります。

食物繊維には排泄を促す作用がある

一方、不溶性食物繊維には「腸を刺激して、便通をよくする」という働きがあります。これは不溶性食物繊維が胃や腸内で水分を吸収してふくらみ、それによって腸のぜん動運動を促すからです。便通が悪い状態と肥満に繋がりやすいので、食物繊維によって便通をよくしておくことがダイエットにも役立つといえます。

ダイエット中に食物繊維をしっかり食べるコツは?

続いて、上手に食物繊維を摂るポイントとして「おすすめの食品」と「おすすめの調理方法」について確認してみましょう。

食物繊維を多く含む食品には何がある?

食物繊維を多く含む食品には、たとえば、雑穀、野菜類(根菜)、大豆製品、豆類、ナッツ類、キノコ類、海藻類、乾物類などがあります。そのため、白米を雑穀入りご飯に変えたり、野菜料理を加えたりすると、食物繊維を摂取しやすくなります。

食物繊維を上手にとるための調理方法とは?

食物繊維を上手にとるためには、「加熱」がおすすめです。仮に野菜だけで十分な食物繊維を摂取しようとすると、1日に350g程度を目安に食べる必要があります。つまり、1食あたり120g程度を食べる計算になり、これは両手いっぱいに乗るくらいになってしまいます。一方、加熱をすれば片手で乗るくらいまで、量を減らすことができるのです。

なお、加熱方法にも煮物、ゆで野菜、揚げ物、炒め物などがあります。このうち、煮物やゆで野菜は油を使わないため、エネルギー量を少なくできます。ダイエット中は調理方法にも気をつけて、上手に食物繊維を摂取するといいでしょう。

ダイエットで食物繊維を食べるときの注意点は?

いくら食物繊維が身体に良いといっても、状況次第では異なるので注意が必要です。たとえば、胃腸が弱っているときは、消化に負担がかかってしまいます。また、便秘気味のときは、一時的に体調が悪くなる場合があります。このような消化器系のトラブルが見られる場合は、食物繊維の摂取量や摂取方法に注意をした方がいいでしょう。

食物繊維以外にも気をつけたい、ダイエット中の食事のポイントは?

ダイエットを成功させるためのポイントには「食物繊維の摂取」以外にも、さまざまなことがあります。ここでは簡単にできるポイントを3つだけ紹介したいと思います。

ゆっくりと食事を摂るようにしましょう

ダイエットに取り組んでいる場合は、1回の食事をゆっくりと食べることがポイントです。食事に時間をかけると満腹中枢が満たされるようになり、食べすぎをしないで済みます。1回あたりの食事時間は少なくとも20分程度はとるといいでしょう。

食べる順番を工夫しましょう

同じ食事内容であっても、食べる順番を工夫するだけでダイエットの結果が変わってきます。そのポイントは、最初に食物繊維の多いものを食べることです。これにより血糖値の急激な上昇を抑えることができ、さらに、食物繊維は噛みごたえがあるので満腹感も得ることができます。その後、たんぱく質(肉類・魚介類など)を食べてから、炭水化物(ごはん類、麺類など)を摂りましょう。

1日3食をバランスよく摂るようにしましょう

食事の回数は、なるべく1日3食にすることがポイントです。1日2食だと食間が開きすぎてしまい、身体がエネルギーをため込もうとしてしまいます。そのため、朝・昼・夕の1日3食を食べるようにしてください。そして、食事の内容はなるべく品目数を多くして、バランスのよい食事を心がけるとよいでしょう。

おわりに:ダイエット時には食物繊維を意識するのがおすすめ!

食物繊維にはさまざまな働きがあり、その働きがダイエットに役立つ場合もあります。ただ、日本人の場合、実際は「1日に必要な摂取量を確保できていない」という方も多いようです。ダイエットを成功させることはもちろん、日ごろの健康状態を維持するためにも、ぜひしっかりと食物繊維を摂るようにしてください。

この記事に含まれるキーワード

ダイエット(241) 血糖値(76) 食物繊維(96) 食後血糖値(3)