記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
吹き出物や毛穴の黒ずみなど、肌トラブルにお悩みではありませんか?もしかしたらその肌トラブル、「腸内環境」を改善することで解消するかもしれません。詳しくは以降で解説していきます。
善玉菌よりも悪玉菌が優位になってしまっている、「腸内環境が荒れている」状態の人は、蠕動運動が低下し、便秘や下痢が起こりやすいということはよく知られています。
しかし、腸内環境が影響するのは消化器だけではありません。悪玉菌は有害物質を発生させる菌なので、悪玉菌優位の腸内環境の人は、血液中に腸内の腐敗物質が流れ出している状態になります。その毒素が全身に運ばれ、最終的に肌から排出されるために、肌荒れや吹き出物、毛穴の黒ずみなどさまざまな肌トラブルに見舞われやすくなってしまうのです。
また、酸素もうまく行き届かなくなるために、肌のターンオーバーも乱れがちになります。
美肌のためには、日々のスキンケアや肌によいものを食べることなども大切ですが、肌荒れの原因となる悪玉菌を増やさないよう、腸内環境を整えることも重要です。
そこで、美肌を手に入れるために特におすすめの方法を2つご紹介します。
ビフィズス菌は善玉菌の一種であり、かつ美肌に欠かせないビタミンB群を産出する菌です。また、美容に効果的とされるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルの吸収を促進する作用もあるとされています。
このビフィズス菌は乳児のときは腸内に多く存在しているのですが、加齢やストレス、生活習慣の乱れなどが原因で、年齢とともに大幅に減っていってしまいます。そのため、ビフィズス菌入りのヨーグルトを食べたり、食物繊維やオリゴ糖など善玉菌の餌となる栄養素を摂取したりなど食習慣の改善が必要になります。
なお、食物繊維は根菜類やイモ類、海藻類、大豆製品、大麦などに、オリゴ糖は玉ねぎやバナナ、アスパラガスなどに多く含まれています。
ヨーグルトやキムチなどの漬物に多く含まれる乳酸菌は、善玉菌の一種であり、腸内環境を整え便秘を解消する作用があるとされます。便秘も肌荒れの原因のひとつといわれているので、乳酸菌の摂取は美肌にもつながると期待されます。
肌寒い時期はもちろん、エアコンの効いた室内で過ごすことの多い夏場も、悩まされることが多い「肌の乾燥」。実はこの肌の乾燥は、ヨーグルトを毎日摂取することで改善できるというデータがあるのです。
東京女子医科大学の研究によれば、皮膚が乾燥している20~39歳の女性を対象にヨーグルト120mLを1日2回、4週間摂取してもらったところ、ヨーグルトを食べた後では皮膚の乾燥が改善されたという結果が得られたそうです。
これにはヨーグルトに含まれる乳酸菌の効果だけでなく、肌細胞の材料となるタンパク質や、肌細胞の生成をサポートする亜鉛やビタミン類も含まれていることが関連していると考えられています。
肌トラブルだけでなく便秘にもお悩みという方は、もしかすると腸内環境が荒れているのかもしれません。乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維の摂取など、日々の食事で取り入れられそうなところから実践してみてくださいね。
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