記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/31 記事改定日: 2018/12/28
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胃炎になったり、蕁麻疹が出たり、吐き気が持続したりとさまざまな身体的不調を及ぼす「心身症」。
まだ認知度が低く、なかなか理解の得られにくい症状のひとつではありますが、ストレスが原因という話も…。
この記事では、心身症の原因について解説しています。症状を緩和のヒントにしてください。
心身症とは、簡単に言えば精神的なストレスが原因で、身体に様々な症状が出る病気のことをいいます。
心身症になると、心に持続してかかっている 精神的な緊張やストレスによって、何らかの病気の症状が発生したり消えたりと、症状の強弱の度合いが増減します。
精神的な問題が原因のため、何らかの病気を疑って検査を行っても、機能的・器質的な問題は出てこないことが心身症の特徴です。
心身症を発症する原因として考えられるものはいくつもあります。
毎日の生活で感じている人間関係のストレス、学校での生活や成績または仕事などでのプレッシャー、親しい人や愛する人との死や別れなど、原因となりうるストレスはさまざまです。
自分の感情を上手く表現できない人や感情を上手く外に向けて発散できない人、自分自身でストレスを感じているかどうかがわからない人など、そういった性格の人は心身症になりやすいと考えられています。
現代は心身症が増加傾向にあり、検査上では異常がないにも関わらず身体的な変調に苦しんでいる人が多くいるとされています。
心身症は様々な要因で発症しますが、特にストレスが大きく関わっているとされています。現代社会は学校でも職場でもストレスが多く、発散できる場所や機会も限られています。このため、心身症は特に10~30代の若者に多く見られます。
心身症の発症を予防するためにも、できるだけストレスを溜めない生活を心がけ、心の悩みを相談できる機会を設けるようにしましょう。
心身症の症状として現れやすい病気は、多岐にわたります。
まず消化器系の病気では、
循環器系では
があります。
そのほか
といった症状が現れることもあります。
これらの病気は治療をしてもなかなか完治せず、繰り返したり悪化したりします。
原因が心身症であれば、症状が出ている臓器・器官の治療だけでは治すことができません。
症状が出ている臓器・器官の治療とともに、心身症の治療が必要になります。
心身症の場合、病気になった部分や症状がある部分の治療だけでは根本的な解決になりません。
投薬をしても他の外科的な治療を施しても、再発をしたり症状がおさまらないといった状態を繰り返します。
完治を目指すには、心身症であることをきちんと理解してもらう必要があるのです。
負担となっているストレスが何であるかを見極め理解し、
を身につけるなど、ストレスへ対処する方法を取り入れるようにしましょう。
ストレスをゼロにすることは現代生活において困難ですが、少しでも減らして、お休みをとったりリラクゼーションをしたりと、少しでも体と心を休めるようにしていくようにしてください。
過敏性腸症候群や月経不順などさまざまな疾患を招く心身症ですが、症状が出ている器官だけを治療しても、根本的な解決にはなりません。
そもそもの原因であるストレスをなるべく解消し、精神的な負担を少しずつ減らしていくようにしましょう。
この記事の続きはこちら