記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/5/18 記事改定日: 2018/10/16
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
便秘は、ひどい場合は1週間以上続くこともありますが、一般的に便秘が何日続いたら病院に行くべきなのでしょうか?赤ちゃんや妊娠中の女性の事例も交えてご紹介します。
一般的には、3日以上排便がない状態や、週に2回以下の排便ペースであれば「便秘」と定義されます。ただ、排便の回数は個人差があるため、「何日出なかったから絶対に便秘」というものではありません。下剤や便秘薬がないと便が出ない、お腹の張りが続いている、便が硬くて排便に痛みを伴うといった不快症状があれば便秘といえるでしょう。
便が蓄積される大腸は、5L程度の容量があります。しかし重度の便秘で大腸や小腸が詰まると、小腸や大腸で吸収されるはずの栄養や水分が血中を巡ってしまい、皮膚から強い体臭を発するようになることがあります。
便秘は性別や年齢関係なく、慢性的に悩んでいる人が非常に多い疾患です。このため、便秘に悩んでいたとしても「たいしたことない」と考える人が多く、若い女性などは重度の便秘に苦しんでいても恥ずかしさから医療機関への受診をためらいがちになるものです。
しかし、便秘は放置するとどんどん悪化し、大腸内に便が溜まることで腹部膨満感や腹痛、吐き気、倦怠感、肌荒れなど様々な症状を引き起こします。また、慢性的な便秘は大腸がんの発症リスクになるとの見解もあります。
便秘は誰しもがなる可能性のある頻度の高い疾患ですが、以下のような症状が続くときは病院を受診して適切な検査・治療を受けるようにしましょう。
赤ちゃんの場合、排便ペースが3日に1回程度であっても、スムーズに排便できているのであれば特に問題ありません。特に生後2〜3ヶ月の間は、病気ではないのに排便回数が少ないことがあります。
しかし、下記に該当する場合は早めに病院を受診しましょう。
なお、赤ちゃんが便秘になる原因としては、母乳や水分不足によってうんちが硬くなったこと、食物繊維の不足、ガスの蓄積によってお腹で力みにくくなったこと、腸や神経の病気などが考えられます。
妊娠中は、プロゲステロンというホルモンの影響によって、大腸の平滑筋が緩んで腸の蠕動運動が弱くなります。またつわりの影響で水分や食事量が減るために、便が硬くなってますます排便しにくくなります。
妊婦さんの場合、3日以上便秘が続いており、腹部の張りや便が硬いといった症状が見られるのであれば、病院で相談することをおすすめします。産婦人科医に相談することで、妊娠中でも比較的安全に飲める便秘薬や漢方薬を処方してもらえるでしょう。
一般的には、3日以上便秘が続いており、排便時の痛みやお腹の張りなどその他の症状も併発している場合は、病院を受診することが推奨されます。便秘を放置すると慢性化したり、痔を引き起こしたり、体臭が悪化したりと他の問題も出てくるため、早めに対処しましょう。
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