記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/10 記事改定日: 2019/2/4
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
併発することが比較的多いとされる症状に、頭痛とめまいがあります。
今回の記事ではこれらの原因として考えられるものについて、吐き気を伴う場合、耳鳴りを伴う場合など症状別に詳しくご紹介し、頭痛とめまいが併発することの危険性についても解説していきます。
片頭痛の患者の約20%にめまいが見られるということからわかるように、めまいや吐き気を伴う頭痛の原因として、片頭痛が考えられます。
また、片頭痛の場合、前兆として「閃輝暗点(せんきあんてん:チカチカしたフラッシュのような光が見え、視野の中央部分が真っ暗になっていく)」が起きることがあります。
そのほかの片頭痛の特徴は以下の通りです。
聴神経付近に脳腫瘍がある場合は回転性のめまいが、小脳付近に脳腫瘍がある場合は浮動性のめまいが起こることがあります。脳腫瘍は進行すると、頭痛や難聴、耳鳴りなどの自覚症状が起こるようになるので注意しましょう。
また、くも膜下出血や脳梗塞などの脳血管障害によって、脳血管が切れたり詰まったりすると、脳が血液不足に陥りめまいが起こるようになります。こうした脳血管障害の場合は、めまいの他にも激しい頭痛やろれつが回らない、意識障害、手足のしびれなどが起こることがあるので、該当する症状が見られたらすぐに病院を受診しましょう。
頭痛とめまい、肩こりが見られる場合は、緊張型頭痛の可能性があります。
緊張型頭痛は慢性頭痛の半数近くを占める、よくあるタイプの頭痛で、過度のストレスや長時間のPC業務による眼精疲労、姿勢の悪さによる肩こりや首こりが原因で引き起こされるものです。
首や肩周辺の筋肉が収縮することで頭への血流が悪化し、頭痛やめまいが引き起こされると考えられています。
ただし、めまいと頭痛とあわせて肩こりがあれば必ず緊張性頭痛と言い切れるわけではありません。片頭痛でも肩こりがあることもありますし、そのほかの病気の可能性もあります。慢性的に続くようなら、一度病院で検査してもらいましょう。
頭痛やクラクラするようなめまい、耳鳴り、立ちくらみ、倦怠感などが起こる場合は、貧血の可能性があります。主に鉄分不足が原因で起こる症状で、酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビンが不足することで血液の濃度が薄くなり、脳が酸素不足に陥ることによって、上記の症状が引き起こされると考えられています。
また、自律神経の乱れも原因として考えられます。ストレスや疲労の蓄積、睡眠不足によって自律神経が乱れると、クラクラするようなめまいや頭痛、耳鳴り、冷や汗、睡眠障害などさまざまな症状が見られることがあります。
もちろん深刻な病気の可能性もありますので、必ず病院で検査してもらいましょう。
頭痛やめまいは脳卒中などの重篤な病気が原因のことがあり、治療が遅れると後遺症がのこったり、最悪の場合は死に至るようなケースも少なくありません。
以下のような症状の頭痛やめまいが生じた場合は休日・夜間を問わず速やかに病院を受診して診察を受けるようにしましょう。特に、高血圧や糖尿病を患っている人は脳卒中などを発症するリスクが高いため、注意が必要です。
頭痛やめまいを引き起こす原因にはさまざまなものがあります。ただ、めまいや頭痛には深刻な病気が隠れている可能性があることにはかわりません。
どのような症状を併発していたとしても、まずは病院で体に問題がないか確認してもらいましょう。
この記事の続きはこちら