記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/15 記事改定日: 2018/11/20
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
肝不全や肝臓がんに発展することもある、恐ろしい「肝硬変」。いったいどんな原因で発症する病態なのでしょうか?
原因のうち最も多いものや詳しい割合、発症要因のひとつ脂肪肝を引き起こす要因など詳しく解説します。
肝硬変とは、肝臓が長年炎症を起こし、肝細胞の破壊と再生を繰り返している過程で、傷を修復するときにできる線維が肝臓全体に広がることで、肝臓が硬くなった病態です。
肝硬変は、以下の肝疾患が原因で引き起こされます。
このうち、肝硬変の原因として最多なのはウイルス性肝炎で、肝硬変患者のおよそ75%の原因を占めるといわれています。
肝硬変の原因の約75%はウイルス性肝炎ですが、そのほかの25%のうち、およそ15%はアルコール性肝炎、残りの10%はその他の肝疾患が原因という割合になっています。
なお、ウイルス性肝炎のうち、肝硬変の原因となりやすいのはC型肝炎の方で、先述の75%のうちおよそ60%はC型、残りの15%はB型といわれています。
肝硬変の原因として、ウイルス性肝炎の次に多いとされるのがアルコール性肝炎です。アルコール性肝炎由来の肝硬変は欧米に多いのですが、近年では日本国内でも増加傾向にあります。これには、近年安く手に入るお酒が増えたことが関係していると考えられており、大酒飲みの方は特に注意が必要です。日本酒でいうと、約5合を毎日20年(女性は12年)以上飲み続けた場合、アルコール性肝線維症を経て、10〜30%の割合で肝硬変に至るといわれています。
アルコール性肝炎の症状としては、食欲不振や倦怠感、発熱、黄疸、右上腹部の鈍痛、むくみ、腹水などが挙げられます。また、アルコール性肝炎の人は白血球やAST・ALT・ALP、γ-GTPの増加、血小板やアルブミンの減少などが血液検査で確認できるため、飲酒習慣があり、いずれかに該当する方は早めに消化器内科を受診しましょう。
非アルコール性脂肪肝とは、アルコールの多飲が原因でなく引き起こされる脂肪肝のことであり、主な原因は肥満や食生活の乱れ、運動不足などによる内臓脂肪の蓄積や、ストレスなどが原因と考えられています。
脂肪肝はアルコールの多飲が主な原因と考えられてきましたが、現在では人間ドック受診者の30%近くの人が非アルコール性脂肪肝を発症しているとのデータもあります。非アルコール性脂肪肝は放置すると、肝臓の細胞に炎症を引き起こし、線維化することで肝硬変・肝臓がんに進行する可能性がありますので十分注意しましょう。
非アルコール性脂肪肝を予防するためには、野菜や和食を中心とし、脂質の少ない食事や適正カロリーの厳守、適度な運動習慣によって肥満を予防し、ストレスの少ない生活を心がけることが大切です。
肝硬変の原因として最多なのは、C型肝炎などのウイルス性肝炎ですが、近年国内ではアルコール性肝炎による肝硬変患者が増加傾向にあります。飲酒習慣のある方は適量を守って、肝疾患を未然に防ぎましょう。
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