記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/24
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
肛門の皮膚が裂けたり切れたりする「切れ痔」。この切れ痔の症状にはどのようなものがあるのでしょうか?また、症状が悪化するとどうなってしまうのでしょうか?
裂肛とは、便秘や下痢などが原因となり肛門に裂傷ができる状態のことで、患者の多くは慢性的な便秘があるといわれています。急性の裂肛の場合は、痛みやその持続時間が短いですが、慢性化に伴い潰瘍が形成されると炎症を頻繁に繰り返すことで、激しい疼痛が起こり持続時間が長くなるとされています。
裂肛の発生部位は、後方(背中側)が80~90%、前方(腹側)は女性に多いといわれています。
裂肛の症状としては、
などがあります。
裂肛は、排便時や排便後に裂傷のある部分に痛みを伴いますが、症状が慢性化して傷が深くなると、ポリープや見張りイボなどの突起物が皮膚にでき、肛門狭窄などが起こることで痛みが強くなることがあります。
保存療法を行っても痛みが改善されない、排便時の痛みが強い、何度も再発を繰り返す、肛門狭窄がある場合などは、狭まった肛門部分を切開する「内括約筋側方皮下切開術」や「皮膚弁移動術」を行う必要がでてきます。
痔の症状悪化を防ぐために、下記のことに注意しましょう。
下痢や便秘を改善するためには、便意を感じたときにすぐにトイレに行くことや、長時間いきまないように排便時間を3~5分以内にとどめることが大切です。
また、食物繊維を豊富に含んだ食事や、水分補給を十分に行うことも排便のコントロールを行う上で重要になります。
免疫力が低下することにより肛門部が炎症を起こすと、痔が悪化するため、日頃から体の防御効果を高めることが大切です。疲労やストレスを溜めずに適度な運動を行うようにしましょう。冷房の調整、入浴、アルコールの減量、長時間の座位を避けることなども悪化を予防するために効果的となります。
切れ痔の症状が慢性化すると、ポリープや見張りイボなどの突起物が皮膚にできたり、肛門狭窄などが起こって痛みが強くなることがあります。痔の症状悪化を防ぐために、食生活や排便習慣を改善しましょう。
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