記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/30
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
BCGワクチンの接種後は、皮膚反応などはどのような経過を辿っていくのでしょうか?BCGワクチン接種後に起こる症状や注意点などを解説していきます。
BCG(Bacille Calmette-Guerin)ワクチンとは、結核の予防・重症化の回避を目的としたもので、生後11ヶ月(1歳未満)までに1回接種をするスタンプ式のワクチンです。
一般的に、深刻な副反応はみられないといわれていますが、接種後は以下のことに注意してください。
接種から10日ほど経過すると、接種した部位にポツポツと赤い点が現れ、しだいにそれが大きくなり、小さく膿を持つことがあります。接種から1~2ヶ月頃にこれらの反応が最も強まり、その後はかさぶたになります。そして、接種から3~4ヶ月頃には瘢痕を残して治っていきます。
接種した部位のかさぶたがとれるまでの間は、包帯や絆創膏を貼らずにそのままの状態で清潔に保つようにしましょう。
基本的には、BCGワクチンの接種後赤く腫れるまでには、免疫が成立するまでの時間を要します。しかし、ワクチンの接種前に結核菌の既住歴がある場合は、免疫を既に持っているため、ワクチンの接種後にあまり時間をおかずに赤く腫れることがあります。これをコッホ現象と呼びます。
BCGワクチンの接種後1週間~10日以内(3日以内の場合が多い)にコッホ現象が出た場合は、検査が必要になることもあるため、医療機関で診てもらいましょう。
現在日本で見られるコッホ現象の多くは、「偽コッホ現象」と呼ばれるものとされています。これは、BCGワクチンの接種後に一時的に赤くなるもので、ワクチンによる刺激が原因だとされています。通常、1~2日ほどで赤みがなくなります。
一方でコッホ現象以外にも、針の刺激により皮膚が傷つき赤く腫れたり、その場所にバイ菌が侵入することより化膿することもあります。針の刺激による反応は、赤みが4~5日後に落ち着いた後、2週間後くらいに通常のBCG反応が起こり再び赤みが現れ、化膿している場合は膿の排出が続く症状が見られます。
これらの症状を区別して感染の有無を調べるためには、時間的経過や状態の変化の観察、予防接種による免疫を獲得する前(2週間以内)に行うツベルクリン反応検査などにより慎重に診断を行います。
一般的に、BDGは接種後しばらくの間は変化が見られないとされていますが、接種から10日ほど経過すると、接種した部位にポツポツと赤い点が現れて小さく膿を持つことがあります。ワクチンの接種後にあまり時間をおかずに赤く腫れる場合はコッホ現象の可能性があるため、接種後1週間~10日以内に反応が出た場合は、医療機関で診てもらいましょう。
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