記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
過度のいきみや血行障害によって生じる、辛い「いぼ痔」の症状。これまで、いぼ痔治療は手術が一般的でしたが、近年ではジオン注射も注目されています。
今回は、いぼ痔治療のうちジオン注射について、治療内容や治療後回復までにかかる時間、治療のメリット・デメリットなどをご紹介していきます。
ジオン注射は正式名称を「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸」といい、ALTAとも呼ばれる治療法で、日本では2005年から行われています。
従来、いぼ痔は内痔核(ないじかく)と呼ばれるいぼや脱肛部分を手術で取り除くことで治療していましたが、治療効果に1年以上の持続性がないのが問題点でした。
しかしジオン注射は、Ⅲ度以上にまで進行した比較的重度のいぼ痔でも、手術をせずに注射のみで、半永久的な効果を得られる治療法として注目されているのです。
ジオン注射によるいぼ痔治療では、まず脱肛している内痔核に直接薬剤を注射して流し込み、痔核への血流を低下させます。
注射は1つの痔核に対して4回、4か所に分けて行い、しっかりと痔核に薬剤を浸透させていきます。これにより、血流が低下した痔核は固く小さくなって粘膜に固定されて脱肛が治まることで、いぼ痔による痛みが改善されるという仕組みです。
なお、ジオン注射は肛門付近または下半身だけに局所麻酔を投与し、痛みを感じない内痔核に直接行うため、痛みを感じることはほとんどありません。また、傷口を切ったり出血するというリスクもないため、基本的には入院の必要なく日帰りで治療を受けることが可能です。
以下に、ジオン注射によるいぼ痔治療を行った場合の、一般的な経過をご紹介します。
最後に、ジオン注射によるいぼ痔治療のメリット・デメリットをご紹介します。
ジオン注射によるいぼ痔治療を受けるかどうか判断するうえで、参考にしてください。
排便時に出血や痛みなどの症状を伴ういぼ痔の新しい治療法として、2005年から行われるようになった注目の治療法が「ジオン注射」です。手術ではないため治療中の痛みや出血はほとんどなく、日帰りの施術でも根治状態を目指すことができます。ただし、比較的新しい治療のため予後に関する情報が少なく、進行度によっては有効でないケースもあります。詳しくは肛門科の医師に相談してください。
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