記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/19 記事改定日: 2018/10/2
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
しっかり寝たのに朝からずっとだるい、いつも寝起きが悪い、眠気や疲労感がとれないという人は、ストレスや身体的疲労が蓄積されているのかもしれません。
今回は朝からのだるさの解消に効果的な対処法として、生活習慣の改善のすすめと、改善方法の具体例を解説していきます。
寝起きが悪くなる原因は大きく分けて2つあります。
最も大きな原因は、深い睡眠の途中で起こされてしまい、脳や体が十分な活動を行えなえなくなってしまうことです。
私たちの睡眠サイクルには、浅い睡眠であるレム睡眠と深い眠りであるノンレム睡眠があります。正常な睡眠サイクルでは、レム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返し、レム睡眠の最中に目が覚めるようになっています。
ノンレム睡眠中は、体温が低い、いわば「脳が眠った状態」であす。ノンレム睡眠の状態で目が覚めてしまうと、起床時から活発な活動を行うことができなくなってしまうのです。
そして、もう一つの原因は、本来であれば睡眠によって回復されるはずの疲労が十分に回復されず、翌日まで持ち越されてしまうことです。起床時から疲労感があるため、体や頭が上手く働かず、このことが寝起きの悪さにつながります。
上記のように、寝起きが悪くなりやすい人は就寝・起床時間が不規則な人や十分な睡眠時間を確保できていない人などが主ですが、うつ病など何らかの病気が原因になることもあります。
きちんと寝たのに起床直後からだるいときには、以下のいずれかの原因により、身体に倦怠感が出ていると考えられます。
睡眠不足や過重労働、過度な運動により肉体的な疲労が蓄積されてくると、睡眠と休養だけで回復しきれず起床時にだるさを感じる原因となります。
対人関係や仕事上のプレッシャーなどから、本人が自覚しないままに精神的な負担が積み重なると自律神経に不調が出て、睡眠不足や起床時の疲労感を招きます。
健康維持に欠かせない以下のような栄養素が不足すると、寝起きが悪くなり、慢性的な疲労感を感じるようになります。
上記3つのどれでもない場合は、心身に何らかの病気を発症しているために、その症状として起床時のだるさや疲労感、眠気が起きている可能性があります。
寝起きのだるさ以外に、継続的な頭痛、発熱(微熱)、吐き気や気分の落ち込みなどがあるときは要注意です。
なお、起き上がれないほど寝起きのだるさがひどい場合に考えられる病気の具体例には、以下のようなものが挙げられます。
寝起きのだるさを軽減し、スッキリとした気分で1日をスタートさせるためには、朝の習慣を少しずつ変えていくのがおすすめです。
以下に、朝のだるさを和らげてくれるおすすめの生活習慣をご紹介します。
ストレッチなどをして、寝起きに軽く身体を動かすのもだるさの解消に効果的です。
起き上がる前に、ベッドに仰向けのまま全身で2~3回伸びをする、うつ伏せになって上半身を10秒間反らすだけでも、身体の覚醒に役立ちます。
あなたにできる範囲で、少しずつできることを増やして続けましょう。
グリシン、チアミン、ビタミンDなど、睡眠の質の改善が期待できるサプリメントは多く販売されています。睡眠障害を来たすうつ病などの病気や極度の疲労などが原因ではない場合、これらのサプリメントはある程度の効果が得られることもあります。
しかし、サプリメントの効果は人によって異なりますし、寝起きの悪さはいくつかの原因が重なって生じることもあるため、一種類のサプリメントを服用しただけでは効果が得られないことも少なくありません。また、病気が隠されている場合もありますので、安易に服用を続けず、症状が長引く場合は病院で相談しましょう。
しっかり寝ても朝にだるさを感じる場合、考えられる原因としては肉体的疲労・精神的疲労・栄養不足・病気の4つがあります。このうち肉体的疲労・精神的疲労・栄養不足は、生活習慣を変えることで改善ができます。朝起きてから出かけるまでの時間を使って、少しずつ習慣を変えていきましょう。生活習慣を変えても症状が改善しないときは何らかの病気が潜んでいる可能性がありますので、病院で医師による診断を受けてください。
この記事の続きはこちら