記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ご飯を食べた後に胃で消化されるまでにはどのくらい時間がかかるのでしょうか?また、具体的にはどのような仕組みで消化されているのでしょうか?胃の消化の仕組みや消化時間について解説していきます。
口から胃の中に入った食物は、胃液と混ざり粥状になります。
食物が胃に滞在する時間は平均2~3時間といわれていますが、時間は食物により異なります。天ぷらなどの脂肪分の多い食物は4~5時間、果物は約40分、野菜は約2時間、炭水化物は約8時間、お肉は約12~24時間かかるとされています。
ちなみに、小腸は体内の臓器の中で一番長い臓器であり、胃から運搬されてきた消化物を5~8時間かけて細かく分解して、水分と栄養分の80%を吸収していきます。そして、大腸は小腸で吸収されなかった水分を15~20時間かけて吸収する働きがあります。また、繊維質などの残りカスは少しずつ固形化されていき便となります。
食物が排出されるまでに要する時間には個人差がありますが、だいたい食後24~72時間ほどで排出されるとされ、人間の体はエネルギーの約40%を消化活動に使用していると考えられています。
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食物は口に入って歯で噛み砕かれた後、唾液と混ざることにより粘土状になります。ここでは、ご飯などのデンプンが糖に分解されます。その後、咽頭に飲み込まれた食道を通過し、噴門を通過して胃の中に入ります。
胃の中に食物が入ってくると、胃が伸び縮みして食物をこね始め、胃の内部の色がピンクから赤色に変化して霧のような胃液をふき出します。
胃液は1日3L分泌される、澄んだ無臭の強い酸性の液体で、タンパク質・糖分・乳脂肪などを分解する消化酵素があります。また、胃液中の塩酸にはバクテリアの侵入などを防ぐ殺菌効果があります。
胃の内容物は酸性の粥状になり、十二指腸に送りこまれます。十二指腸では、アルカリ性の胆汁や膵液で、胃の中で酸性になった内容物を中性に変化させます。
その後、小腸の絨毛で栄養素が体内に吸収され、大腸で水分が吸収されて便となり肛門から排出されます。
口から入った食べ物は以上のような経過をたどり、約24時間ほどかけて消化・排出に至るのです。
食物が胃に滞在する時間は平均2~3時間といわれていますが、食物によりそれぞれ異なります。そのため、脂っこいものや肉などの胃に負担のかかる食べ物は消化に要する時間も長くなります。
胃への負担を減らしたい場合は、負担のかかる食品の過剰摂取は控えるようにしましょう。
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