記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/25 記事改定日: 2019/12/27
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胃潰瘍かもと思った場合、市販薬を使ってもいいのでしょうか。また、病院に行けばどんな薬が処方してもらえるのでしょうか。
この記事では、胃潰瘍の治療で処方される薬の種類と副作用、治療中の注意点について解説していきます。
市販されている胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療薬としてヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)がありますが、医師から処方されるものと市販のものでは主成分の含有量や効果が異なります。
胃潰瘍の治療では、医師から処方された薬を定められた量と期間を守って服用しましょう。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬に限らず、その他の胃薬も市販されているものは使用しないようにしましょう。
また市販の風邪薬の中には、潰瘍の原因となる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が含まれていることがあるため、購入する際は事前に医師や薬剤師に相談するようにしてください。
胃潰瘍のときに主に使用される薬には、胃酸などの攻撃因子を抑制する作用のある攻撃因子抑制剤と、胃粘液などの防御因子を増強する作用のある防御因子増強薬があります。
また、検査でピロリ菌の感染が確認された場合は除菌治療のための薬が処方され、ストレスが潰瘍の原因となっている場合は、抗うつ薬や抗不安薬などが処方されることがあります。
攻撃因子抑制剤には、胃酸の分泌を抑制する働きのあるプロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカーなどがあります。
防御因子増強薬には、胃の粘膜を保護する働きのある薬や、粘膜の血流を増加する働きのある薬が使用されます。
胃潰瘍の薬の副作用として、
などが現れることがあります。
また、プロトンポンプ阻害薬(PPI)で胃酸が抑制されることで腸内細菌叢のバランスが著しく乱れてしまうと、下痢や腸炎などの副作用が起こることがあります。
ピロリ菌の治療薬でも腸管刺激作用や腸内細菌のバランスの乱れにより、下痢や軟便が起こることがあり、味覚異常や肝機能検査値の変動、かゆみや発疹などが現れることがあります。
胃潰瘍は治るまでに時間がかかる病気です。薬による治療を続けていても、好ましくない生活習慣が続くと治りが遅くなったり、悪化することがあります。
治療中は次のような点に十分注意しましょう。
市販されている胃潰瘍の治療薬としてヒスタミンH2受容体拮抗薬がありますが、医師から処方されるものとは主成分の含有量や効果が異なります。他の薬との飲み合わせもあるので、H2受容体拮抗薬に限らずその他の胃薬も、必ず医師から処方してもらいましょう。
ただし、医師から処方された薬でも副作用がないわけではありません。過敏症・消化器症状・肝機能障害など、気になる症状が続く場合はすぐに医師に診てもらいましょう。
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