記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/20
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
突然の腰痛に見舞われたのに、整形外科や整骨院で異常なしといわれたなら、その腰痛は腎臓のトラブルが原因で起こっているのかもしれません。
今回は腰痛と腎臓トラブルについて、腎臓の疾患で腰痛が起こるメカニズムや、腎臓由来の腰痛を改善・予防するための方法まで解説していきます。
腎臓に関係するトラブルのうち、腎臓結石と尿路結石の症状として、わき腹や下腹部、腰の後ろ側に突然、激しく差し込むような激痛が出ることがあります。
腰だけでなく脇腹や下腹部まで痛みがある、痛みが突然現れて、筋肉や骨を傷めたような覚えもない場合は、腎臓結石や尿管結石が原因かもしれません。
腎臓結石、また腎臓から石が落ちてきたことによる尿管結石が原因の腰痛は、石が尿とともに自然に排出されるのを待つか、石を砕く処置によって治療できます。
石が小さくて尿管の閉塞や感染症もなく、自然に排出できると判断される場合は、多めの水分補給と運動を行って尿による排石を待つのが一般的です。
一方、石が直径1cm以上と大きかったり、腎機能や尿管の障害や炎症が確認される場合は、以下いずれかの方法で石を砕いて人為的に取り除きます。
なお、特に自覚症状も痛みもない腎臓結石の場合は、経過観察となる場合がほとんどです。
腎臓結石は一度発症するとクセになりやすく、再発しやすい病気として知られています。
腎臓結石の再発を予防するには、以下のポイントに留意して食事と生活の習慣を見直すのが効果的です。しっかり確認して、ぜひ実践してください。なお、もしも腎臓結石や尿道結石による痛みが再発した場合は、すぐ医師に相談しましょう。
水またはお茶を中心に1日2L以上の水分を摂取し、尿の量を増やす努力をしましょう。
ただし、カフェインを含むコーヒーや紅茶、糖分を含むジュース類、カルシウムを多く含む牛乳、アルコールの過剰摂取は、腎臓への負担が大きくなるので避けてください。
食事は1日3回規則正しく、栄養とエネルギー量のバランスが良い内容で食べてください。
とくに、腎臓での処理に負担がかかる動物性タンパク質、塩分、脂肪分、糖分、また結石の原因となるカルシウムとシュウ酸の過剰摂取は避けるようにしましょう。
自律神経にダメージを与えるストレスや、排尿・排石に必要な水分補給や運動ができないような忙しさも、腎臓結石の再発を促します。
常に時間的・心理的余裕を持つようにし、適度な運動習慣も取り入れるようにしましょう。
ぎっくり腰やヘルニアなど、外科的な要因で起こると思われがちな腰痛ですが、腎臓まわりのトラブルでも起こります。突然、腰回りや下腹部まで刺し込むように痛くなったなら、腎臓結石が尿道に落ちたことによる痛みかもしれません。治療法としては、自然に排石されるのを待つのが基本ですが、石が大きい場合は手術で石を砕いて除去する方法もあります。再発しやすいので、発症したら医師の指示に従って過ごすようにしてください
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