記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/11/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「現代は低体温の人が増加傾向にある」と度々いわれますが、そもそもなぜ体温が低くなってしまうのでしょうか。また、どうすれば体温を上げられるのでしょうか。
平熱が36℃以下まで低くなってしまう原因としては、以下3つが複合的に関係しているのではないか、と考えられています。
筋肉は、人体の組織・器官のなかでも最も多くの「熱」を生み出しています。
このため、筋肉量が減ると熱生産量が減って基礎代謝と体温が下がり、内臓や皮下に脂肪が増えて体温が下がりやすくなってしまうのです。
実際に、仕事や家事の大半が手作業だった50年前に比べて、自動化が進み運動量の減った現代人の平均体温は0.7度も低下した、と報告されています。
外食やお菓子などの間食、不規則な時間帯などの暴飲暴食などを繰り返していると、食事の栄養バランスが偏ってしまいます。
体内で熱を生み出すビタミンやミネラルなどの栄養が不足し、脂肪や糖、冷たい飲み物やお菓子の摂取ばかりが多くなると、基礎代謝が低下し体温の低下を招きます。
体温や血圧・心拍の維持など、私たちの体を健康に保つための基本機能は、自律神経という器官によってコントロールされています。
しかし、以下のような外的要因から自律神経に過度な負担がかかり続けると、働きが乱れて正常な体温を保てなくなることがあるのです。
低体温状態から脱するには、運動や筋力トレーニングをして体内から体温を上げる方法と、適切な服装で体外から体温を上げる方法の2パターンがあります。
以下に、低体温を改善できる2つの方法について、それぞれご説明していきます。
熱を生み出す器官である筋肉を増やせば、少しずつですが確実に体温が上がっていきます。
低体温を改善するための運動は、1日30分程度を目安に1週間に2~3回のペースで、以下の内容を参考に無理なく習慣づけていきましょう。
ファッション性重視ではなく、自分の体の状態や体感温度に適した服装をすることで、外気温による体温低下から身を守ることができます。
低体温改善のために、常に以下のポイントに留意した温かい服装を心がけてくださいね。
体の内側と外側、両方から低体温を少しずつ改善し、抜け出せるようにしましょう。
冷たいものや体を冷やす性質のものではなく、体を温める作用のある温かい飲食物を摂るのも、低体温の改善につながります。
口に入れるものはできるだけ常温、または温かいものを選び、体を温める作用のある根菜や、冬に旬を迎える食べ物を多く摂ってくださいね。
平熱が36℃を下回る低体温状態になる主な原因は、慢性的な運動不足による筋肉量の減少と栄養バランスの悪化、自律神経の失調であるといわれています。改善には、運動や筋トレで筋肉量を増やしたり、服装で体を温めることが効果的とされます。なお、露出の多い服装や冷たい飲食物の摂取は、体の内外から体温を下げてしまいます。低体温状態を脱出したいなら、普段から体温を上げる習慣を実践しましょう。
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