記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/12/3
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
古くなった赤血球の処理や血小板の貯蔵、病原菌やウイルスに対する免疫機能も持つ脾臓。
胃や腸に比べて働きを実感することが少ないため、位置や病気の可能性について詳しく知らない人も、多いのではないでしょうか。
今回は脾臓に起きる痛みや病気、また病気になった場合の治療法をご紹介していきます。
脾臓が腫れるなどの異常が起きた場合、肋骨のすぐ下、左上腹部に痛みが出てきます。
痛みの他にも、脾臓に腫れや異常が出た場合には、以下のような症状が現れやすくなります。
左上腹部に痛みが出ている場合、以下いずれかの原因から、脾臓が大きく腫れてしまう「脾腫(ひしゅ)」の状態に陥っていると考えられます。
左上腹部の痛みが脾腫だった場合、まず脾腫の原因となっている病気を探り、その病気の治療によって脾臓を小さくするための治療が行われます。
しかし、以下のような状態で全身症状の悪化や脾臓が裂けて出血するリスクが高いと判断される場合は、外科手術による脾臓摘出が行われます。
脾臓の摘出手術は、開腹の他にもおなかに小さな穴を空け、そこからカメラと特殊な器具を挿入して行う腹腔鏡下手術でも実施できます。
なお、脾臓を摘出しても命を落とすことはありませんが、インフルエンザなど感染症にかかるリスクが増大するため、摘出後は徹底した感染予防策が必要になります。
脾臓の痛みを引き起こす代表的な疾患は脾臓が腫れる「脾腫」で、発症すると左上腹部から左肩、背中などに痛みが出ます。脾腫の原因はさまざまで、代表的なものでは周辺臓器の異常による血管の狭窄や閉鎖、感染症、血液の病気などが挙げられます。脾腫の治療には、根本原因である病気の治療から行いますが、脾臓破裂の危険性が高い場合は脾臓の全摘も治療の選択肢に入ってきます。左上腹部の違和感を感じたら、早めに病院を受診しましょう。
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