記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/12/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
忘年会での暴飲暴食、ノロウイルス感染などで急性胃腸炎になったとき、回復を早めるために重要なのがその後の食事です。今回は、胃腸炎のときには絶食したほうがいいのか、それとも食事を摂ったほうがいいのかについて解説していきます。
胃腸炎になったときの食事として、「絶食したほうがいい」という意見もあれば、「回復が遅れるから、食べて栄養を摂ったほうがいい」という意見もあり、結局どっちがいいの?と困ってしまったことはありませんか。
結論からいうと、下痢や吐き気などの消化器症状が出ている間は、消化管への刺激を避けるために絶食する、あるいは消化によいものを少しだけ食べるというのが基本です。「食べないと栄養不良で回復が遅れるのでは…」と心配される患者さんもいますが、消化器の機能が低下しているときに食べてもきちんと消化されません。むしろ、消化器症状が出ている段階で無理に食べてしまうと、かえって症状が悪化してしまう恐れがあります。
ただ、絶食中もスポーツ飲料はこまめに飲んで、脱水症状を起こさないように注意してください。特に絶食が長期間にわたっており、嘔吐や下痢がひどい場合は、体力をかなり消耗してしまう恐れがあります。
胃腸炎後に食事を再開するのは、はっきりとした食欲を感じるようになってからです。空腹が辛くなってきたら、食事を再開しても良いという合図なので、まずはゼリーやうどん、おかゆなどの脂肪分や食物繊維の少ない食べ物を少量摂取してみてください。その後特に問題がなければ、蒸した白身魚や茶碗蒸し、やわらかい煮物など、消化に良い食べ物を取り入れるようにし、徐々に通常の食事内容へとシフトさせていきましょう。もし再び調子が悪くなってしまった場合は、一段階前の食事内容に戻して様子をみてください。
なお、ハンバーグやピザ、揚げ物などの脂っこい食べ物は消化に悪いので、症状が改善してから1週間程度は控えるのが無難です。
消化にいい食べ物の具体例をいくつかご紹介します。胃腸炎の回復期のメニューを考えるとき、参考にしてみてください。
胃腸炎になってしまった場合は、下痢や嘔吐が続いているうちは絶食とスポーツドリンクの摂取に留め、食欲が戻ってきたら少量の消化に良い食事から再開する、というのが基本となります。栄養をとろうとして無理に食べると、かえって消化器の負担となり回復が遅れてしまう恐れがあるので、ご自身の症状に合わせて徐々に食事を再開していきましょう。
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