妊娠悪阻・つわり

2017/8/18

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

概要

つわりとは、女性が妊娠したときに吐き気や嘔吐があることを指します。 妊娠初期のつわりは非常に一般的で、妊娠中の女性の半数以上がわずらっています。一方妊娠悪阻はつわりの重症型で、5%以上の体重減少や食事が全く摂れない、栄養・代謝障害などを伴う場合で全妊婦の0.1%程度と言われています。

症状

つわりは午前中に起こることも多いですが、昼夜のいつでも発生する可能性があります。
妊娠悪阻は妊娠の後半にはなくなる傾向があり、通常は妊娠第2期(13週間後または4か月中)にほとんどなくなります。 しかし、症状には個人差があり、人によっては中期を過ぎて後期になっても嘔気が続く例もあります。
妊婦悪阻は、食べ物や飲みものを摂ることができず、体重が減り始めると、胎児にとって問題になることがあります。
次の症状がでた場合は、医師に相談しましょう。
・1キロ以上体重が減った
吐血(明るい赤または黒に見える)
・1日に4回以上嘔吐した
・飲み物を1日以上飲むことができなかった

原因

医師にも嘔吐を引き起こす原因は正確にはわかっていませんが、妊娠中の突然のホルモン上昇によって引き起こされるとする説が主流です。

治療

軽度のつわりであれば治療は必要ありませんが、少しでも症状を軽減するために、以下のような方法を試してみてください。
・あまりにもたくさんまたはあまりにも空腹ではないように、1日を通して少しづずつ食事をとる
・こってりとした、スパイシーで脂っこい脂肪の多い食品は避ける
・吐き気を催しかねない強い匂いのある食品は避ける
・炭水化物(プレーンベイクドポテト、白米など)をメインに食べる
・吐き気を感じるときは、軽い食べ物を食べる(塩味のクラッカー、ゼリーのようなデザート、アイスキャンディ、チキンスープ、ジンジャーエール、プレッツェルなど)

ビタミンB6はつわりによる嘔気の重症度を低下させたとの報告があり、欧米ではまず試すべき治療法と考えられています。ビタミンB6を多く含む食品としてはレバーなどがありますが、嘔気を感じている際に食べるには少々困難な食品も多いためサプリメントなどで補うのがよいでしょう。市販のビタミン剤には妊娠中に摂取するのが好ましくない物質を含むものがありますから、内服してよいかどうか心配な場合には医師に相談してください。
船酔いを防ぐためにボートで乗客が使用する指圧リストバンドを着用することで、つわりが軽減することもあります。 ドラッグストア、ボート用品店など購入することができます。

これらのアドバイスに従ってもつわりが軽減しない場合は、医師に相談してください。 また妊娠悪阻は、赤ちゃんが病気であることを意味するものではありません。

医師に相談するための質問

・症状を和らげるために何ができますか?
・妊娠悪阻が赤ちゃんを危険にさらしているという兆候はありますか?
・妊娠悪阻が深刻です。 薬が必要ですか?
・特定の薬を飲むことのリスクとメリットは何ですか?
・赤ちゃんが十分な栄養素を得られていないか心配です。 食生活を変える必要はありますか?

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