記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2021/10/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
日本は四季がはっきりとしています。そのため季節ごとに気温や気圧に変化が起こり、体への影響も異なります。冬にとくに気をつけたいのは「高血圧の人」です。高血圧の人は冬のヒートショックのリスクが高く、心臓や脳の病気を引き起こすリスクも上昇します。
この記事では、冬に血圧が上昇しやすい原因と、心筋梗塞や脳卒中などの危険なトラブルを防ぐためできる対策について解説します。
高血圧とは、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHgを診断の基準として、持続して血圧が高い状態です。高血圧になると、心筋梗塞や心不全、脳梗塞、脳出血、腎不全などの重篤な病気を引き起こすことがあります。そして、特に冬は血圧が上昇する傾向がみられます。
このように、寒い時期や食生活の乱れが大きい冬は血圧のコントロールが難しくなりがちです。もともと高血圧の人は服薬量が増える、冬だけ高血圧の治療が必要になるなどの変化がみられます。また、朝は血圧が上昇しやすい時間帯です。冬の朝に、心臓に負担をかける行動は控えましょう。
寒さによる血圧変動で起こる代表的なトラブルがヒートショックです。ヒートショックによる心臓のトラブルの代表的なものが心筋梗塞と心不全です。
高血圧の人はヒートショックのリスクが高く、ヒートショックは心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる病気を引き起こす原因になります。ヒートショックを防ぐには、高血圧の予防対策とあわせて「血圧を急上昇させないための対策」が大切です。
急激な寒暖差、体内の水分不足、乱れた食生活、アルコールなどは血圧を上昇させる原因となります。以下に、日常生活で気をつけたいポイントをご紹介します。
私たちは寒さを感じると、冷えから体を守るために血圧を上昇させます。すると血管が収縮し、心臓への負担が大きくなります。心臓の異常は命に関わりますので、血圧の急上昇を防いで負担を軽くする対策が必要です。また、冬の寒暖差による血圧上昇は、脳梗塞や脳出血など脳卒中の原因にもなります。ヒートショックを防ぐためにも、寒暖差を大きくしないようにする、入浴方法を工夫するなどできることから始めて、寒い冬を乗り切りましょう。