記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
トックリイチゴはラズベリーの一種ですが、アントシアニンが非常に豊富に含まれており、栄養上ではブルーベリーや同属のベリーに匹敵するほどであると考えられています。この記事では、トックリイチゴの特徴や摂取方法などについて解説します。
トックリイチゴはラズベリーの一種ですが、アントシアニンが非常に豊富に含まれており、栄養面ではブルーベリーや同属のベリーに匹敵するほどであると考えられています。しかし、トックリイチゴを調べてみたところ、ラズベリー種またはアントシアニンから生物活性物質を運んでいるのではないかと考えられています。アントシアニンによって、混合種が自然に発生します。
トックリイチゴの多くは韓国で製品として売られており、ジャムやゼリーなど、食品用に使われています。最もよく知られているのが、覆盆子酒(Bokbunja-ju/ボックブンジャジュ)というワインです。熟していない実は医療品として使われ、血液循環や男性の性的能力(性欲亢進、勃起機能)に効果をもたらします。
トックリイチゴにはアントシアニンが豊富に含まれており、その量はブルーベリーやアロニア・メラノカルパに匹敵します。また、イチゴ特有の性質もあるので、カルシウムの代謝にも関わっていると考えられています。イチゴには細胞の筋小胞体からのカルシウム放出を減らすため、血管内の収縮がみられるようになります。
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ネズミに対する研究では、テストステロンが異常なほど増加した(700%)ことが指摘されていますが、健康な男性に対して行われた予備実験では、そのような増加はみられませんでした。トックリイチゴを採取した場所、熟している度合い、摂取量が違ったため、テストステロンの増加が男性には起こらないと完全に結論付けることはできませんが、現時点ではそのような効果がそれほど見込めるわけではないようです。
また、テストステロンと結びついていることとして、熟していないトックリイチゴを与えられたオスのネズミにおいて精子形成や精子運動が増加したということが挙げられます。ただ、これは精巣の大きさが変化することなく起こるようです。なお、こちらに関してはまだ人間に対する試験が行われていません。
甜茶(テンチャ)
医療で使う場合は、熟したものより熟していないものの方が適しているようです。
人間に対して行われたある研究では、フリーズドライのトックリイチゴを30g使用しました。そして、この量を摂取すると抗酸化作用と肝臓への効果がみられました。
食品から摂取を始めることは有益であることがわかった反面、覆盆子酒を健康のために飲むことでもこのメリットを享受できるかどうかについては十分な情報がありません。
ネズミに対して行われた研究の多くは、熟していないトックリイチゴのパウダーを100~500mg/kg使用しています。人間に換算すると、その摂取量は推定で以下のような量になります(トックリイチゴを乾燥させた状態での重さ)。
なお、水分と一緒に熟していないトックリイチゴを摂取する場合は再計算する必要があります。