胃潰瘍の症状はなぜ起こる?予防と食事の注意点とは!?

2017/11/2 記事改定日: 2018/9/20
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記事監修医師

日本赤十字社医療センター、胃・食道外科

酒井 敬介 先生

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

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胃壁が荒れ、お腹の激しい痛みに苦しめられる「胃潰瘍」ですが、なぜ胃潰瘍を発症してしまうのでしょうか?原因や治療法、予防法など全般的な知識をまとめました。

胃潰瘍の症状

胃潰瘍とは、胃から分泌される胃酸と、胃酸から胃壁を守る粘液の分泌のバランスが崩れ、胃酸によって胃壁が傷ついた状態のことです。代表的な症状は腹痛で、空腹時だけでなく食後にも痛みが生じるという特徴があります。そのほかにも胸焼けや吐き気、嘔吐、下血や吐血といった症状がみられる場合もあります。

胃潰瘍の原因

胃潰瘍の原因としては、さまざまなものが考えられます。具体的には以下の原因が挙げられます。

ピロリ菌の感染

近年有力になっている説が、「胃潰瘍はヘリコバクター・ピロリ菌への感染によって引き起こされる」というものです。ピロリ菌は、胃全体に感染すると胃粘膜を萎縮させ、潰瘍を発生しやすくするということがわかっています。

喫煙

喫煙は胃酸の分泌量を増やし、胃粘膜の血流も悪くするため、胃粘膜が傷つき、胃潰瘍を引き起こしやすくなるといわれています。実際、喫煙者はピロリ菌に感染しやすいとの報告もあります。

特定の薬の服用

非ステロイド系抗炎症薬は、胃粘膜を保護する「プロスタグランジン」という物質をつくる力を低下させると考えられています。

過度の飲酒

普段からお酒を飲みすぎていると、消化管の機能や粘膜の血流に悪影響が出るということが明らかになっています。事実、習慣的に飲酒をする人は胃潰瘍を発症しやすいといわれています。

ストレス

ストレスは胃酸の過剰分泌を招き、胃潰瘍の発症リスクを高めると考えられています。

胃潰瘍の治療法

胃潰瘍の治療法としては、主に次の方法が挙げられます。

ピロリ菌の除去

抗菌薬によってピロリ菌を除去するという治療法で、胃潰瘍の再発率も減らすことができるといわれています。抗菌薬は1週間ほどかけて投与するのが一般的です。

投薬

胃酸の分泌を抑える薬や、胃粘膜を守る薬(胃粘膜防御因子増強薬)、ストレスが原因の場合は抗不安薬の処方によって、症状を緩和させる治療法もあります。

食生活の改善

胃への刺激や負担が少なくなるよう、食生活を改善させることも大切です。1日3回規則正しく食事をとり、食物繊維の多いものや消化に時間がかかるもの、カフェインやアルコールなどの刺激物の摂取は避けましょう。

胃潰瘍の症状が出てるときの食事は、何を食べればいい?

心窩部の痛みなど、胃潰瘍の症状が出ているときには、食事にも注意する必要があります。
油分や糖分の多い食事は消化に時間がかかり、胃酸の過剰分泌を招くことになります。胃潰瘍の時には、お粥や野菜スープなど消化がよく、胃粘膜に刺激となる塩分や香辛料の少ない食事を摂るように心がけましょう。
また、アルコールも胃粘膜に刺激を与えますので症状ある間は控えた方が無難です。

胃潰瘍を予防するには

胃潰瘍はピロリ菌の感染だけでなく、生活習慣の乱れや特定の薬の服用によって引き起こされるケースも少なくありません。普段から胃にやさしいものを食べる、飲酒は適量に抑える、喫煙習慣のある方は禁煙する、こまめにストレスを発散する、胃潰瘍の原因と思われる薬の服用をやめる(主治医に必ず相談してください)、といった方法でも胃潰瘍の発症リスクをある程度低減させることができると考えられます。

おわりに:胃に負担をかけない生活を心がけよう

喫煙習慣や過度の飲酒、ストレスの溜めすぎなど、胃に負担をかける生活を続けていると、胃潰瘍を発症しやすくなってしまいます。激しい胃痛で苦しむ前に、生活習慣の改善を心がけましょう。

【  厚生労働省ホームページを編集して作成 】

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