変形性膝関節症の症状の特徴とは?発症しやすいのはどんな人?

2018/2/6 記事改定日: 2018/12/10
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

常に負荷がかかりやすい膝は、老化にともない変形性膝関節症を発症することが多いです。変形性膝関節症を予防することはできるのでしょうか。
こちらの記事では、変形性膝関節痛の症状や特徴と治療法、発症しやすい人や予防法について解説します。

変形性膝関節症とは?

膝の関節痛には様々な原因が考えられ、中でも特に多いのが変形性膝関節症です。変形性膝関節症とは、加齢などにより、膝の骨と骨の間でクッションの役割を担う軟骨がすり減ったり欠けたりするために、歩行や階段昇降といった動作時に痛みが起こるものを指します。

痛みだけでなく、関節に水(関節液)が溜まることで腫れを生じることも珍しくありません。

変形性関節症はどの関節にも起こり得るものですが、立っている間に全体重がかかり、座ったり歩いたりするときに大きな負担がかかることから、特に膝の関節に起こりやすいといわれています。

変形性膝関節症の痛みの特徴

変形性膝関節症の痛みにか以下のような特徴があります。当てはまる症状が多い人は、整形外科を受診して、適切な検査・治療を受けるようにしましょう。

  • 立ち上がったり、歩き始めるときなどに膝の痛みが生じる
  • 膝を曲げると痛みが生じ、正座や階段の昇降ができなくなった
  • 膝が腫れや発赤があり、押すと痛みが増強する
  • 膝が腫れて足を延ばすことができない

変形性膝関節症を発症しやすい人の特徴

変形性関節症のなかでも、とくに発症例が多い変形性膝関節症は、以下のような人がなりやすいです。

肥満気味
体重が重いほど膝に負担がかかり、軟骨がすり減ったり半月板が傷ついたりしやすくなるためです。
運動不足
運動不足で筋力が低下すると、膝にかかる負担がより大きくなります。
O脚やX脚
O脚の場合は膝の内側に、X脚の場合は膝の外側に体重がかかりやすいといわれています。

変形性膝関節症は予防できる?

変形性膝関節症の発症を防ぐためには、膝に負担をかけないようにすることが大切です。

  • 長時間の歩行や不要な階段の上り下り、正座、同じ姿勢を続けるなどの膝に負担がかかる動作を避ける
  • 体を冷やさないようにする
  • 正しい歩き方を心がける
  • 肥満の場合は体重をコントロールする
  • 靴はクッション性の良いものを選ぶ
  • 杖やサポーターを使う

体をやわらかくするためのストレッチや、仰向けで片足を曲げてもう一方の足をゆっくり上下させる足上げ運動、膝を軽く曲げた姿勢でのウォーキングなど、適度に体を動かすことも予防につながります。ただし、痛みや腫れがある状態での激しい運動は症状を悪化させるおそれがあるため、医師に相談しながらゆっくりと行ってください。

変形性膝関節症の治療方法とは?

変形性膝関節症の治療方法には、保存的療法と手術療法があります。それぞれの概要は以下の通りです。

保存療法

変形性膝関節症による痛みに対する消炎鎮痛剤や湿布などの薬物療法や、関節内の炎症に対するステロイド薬の局所注射などが行われます。また、関節内での骨同士の摩耗を避けるため、ヒアルロン酸の関節内注射が行われることもあります。

さらに、関節の変形が著しい場合には、足底板や膝装具などを装着して膝の外側にかかる過剰な負荷を軽減したり、大腿四頭筋をはじめとした膝周囲の筋肉を強化するリハビリなどが行われることもあります。

手術療法

保存的治療によっても症状が改善せず、歩行困難など日常生活の大きな影響を及ぼしている場合には、手術によって変形した関節を人工関節に置換する治療や、脛骨を切ってO脚などの膝の変形を修正する高位脛骨骨切り術などが行われます。

また、身体への負担が少ない治療方法として、内視鏡を用いて膝関節内の損傷した組織や滑膜などを取り除く関節鏡下手術が行われることもあります。早期の段階では効果が高い手術療法ですが、関節の変形が著しいような進行した状態では人工関節置換術などが行われます。

おわりに:体重増加や歩き方などに気をつけ、変形性膝関節症を予防しよう

関節痛の原因疾患のひとつである変形性膝関節症は、加齢だけでなく、運動不足や肥満などでも発症します。特に膝関節は負担がかかりやすい部位です。変形性膝関節症の予防のためにも、歩き方や体の冷え、過度な体重増加などには気を付けましょう。

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