不妊治療って何種類あるの?種類によって費用は変わる?

2018/8/24

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

近年、晩婚化に伴って一般的になりつつある不妊治療。
しかしその種類や必要な費用については、知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回は、不妊治療を受けることを検討しているなら知っておきたい不妊治療の種類と費用について、まとめて解説していきます。

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不妊治療の種類はいくつある?

不妊治療として行われる治療法には、一般不妊治療に分類されるタイミング法・人工授精と、高度生殖医療(ART)に分類される体外受精・顕微授精があります。また、排卵誘発剤などを使用する薬物療法や、子宮内膜症に対する外科的治療なども含まれます。

以下に、これらの不妊治療について、それぞれ簡単にご紹介します。

一般不妊治療に分類されるもの

タイミング法
女性の排卵・生理周期にあわせて排卵日2日前に性行為を行い、妊娠を狙う方法です。
人工授精
男性から採取した精液から動きの良い精子をいくつかピックアップして濃縮し、周期的に妊娠しやすいタイミングで子宮内に精液を注入する方法です。

高度生殖医療(ART)に分類されるもの

体外受精
あらかじめ採取しておいた卵子・精子をシャーレに入れて、特殊な培養液のなかで自然受精させてから、受精卵を子宮に戻して着床・妊娠させる方法です。
顕微授精
卵子・精子をあらかじめ採取しておき、さらに精液から状態の良い精子を1つ選んで採取し、卵子のなかに針で注入して受精させ、子宮に戻す方法です。

上記のうち、一般不妊治療は比較的に身体への負担が少なく、高度生殖医療へと段階が進むほど、治療による身体への負担も大きくなっていきます。
このため、一般的な不妊治療は最も身体への負担が少ないタイミング法から始めて、その後は徐々に内容を変化させていくことが多いです。

不妊治療にかかる費用って種類によって変わってくる?

前項でご紹介した不妊治療の段階・内容によって、必要な治療費も変わってきます。
以下に、婦人科での初診から各種不妊治療にかかる費用の目安をご紹介していきますので、費用計算の参考にしてください。

初診、治療に必要な検診が終わるまで
不妊治療を進めるうえで必要な情報を得るための問診・内診(触診)・血液検査など、一通りの検診には数千~1万円程度の費用がかかります。
タイミング法
1周期(1回の生理・排卵にかかる周期)あたり、数千~1万円程度の費用がかかります。
人工授精
1周期あたり、1~3万円程度の費用がかかります。
体外受精・顕微授精
生理周期ではなく、採卵のために必要な準備期間から受精の実施を1周期として、1周期当たり30~50万円程度の費用がかかります。

上記にご紹介した金額は、あくまで目安です。
実際に不妊治療にかかる費用は、病院や医師の方針、治療を受ける人の状態によっても大きく異なりますので、通院予定の病院に問い合わせて確認するのが良いでしょう。

おわりに:不妊治療は人により様々!それぞれ内容も費用も異なる

ひとくちに不妊治療と言っても、その内容は治療方法や身体にかかる負担などによってさまざまです。日本で行われている不妊治療には、身体への負担が少ないタイミング法・人工授精から、高度生殖医療と呼ばれる体外受精・顕微授精まで様々なものがあります。安いものでは1万円程度から、高いものは30万円以上まで、必要な費用も不妊治療の種類によって変わります。詳しくは通院予定の病院に問い合わせて、確認してください。

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