血管年齢とは? 心筋梗塞・脳梗塞の発症リスクを知ろう

2018/9/4

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

「血管年齢」という言葉を、一度は耳にしたことがあるかと思いますが、そもそも血管年齢とはどういうものを指すのでしょうか。血管年齢を知ることの重要性についてお伝えしていきます。

血管年齢は「動脈硬化」の指標になる

まず血管年齢とは、実年齢とは別の、血管のしなやかさ・硬さを基準とした血管自体の年齢のことです。

筋肉や骨、臓器と同じように、血管も加齢とともに衰えていきます。そもそも人は細胞分裂を繰り返すことで新陳代謝をしていますが、細胞の分裂回数には限界があり、もう分裂できなくなると細胞は老化していきます。血管年齢とは、血管のしなやかさや硬さから割り出された血管の年齢のことです。つまり、血管の硬さ―動脈硬化の進行度を示す指標でもあります

血管年齢が高いと心筋梗塞・脳梗塞が起こりやすい!

血管年齢が高いことによる健康リスクにはさまざまなものがありますが、なかでも要注意なのが心筋梗塞・脳梗塞の発症リスクです。

人間は加齢などによって血管が老化しても、心臓から送り出される血液量はほぼ変化することはありません。つまり、硬くなった血管に血液が押し込まれることで血管に負荷がかかり、血管の内膜のダメージが蓄積することで、血管の内側に小さな傷や硬い病変(プラーク)が発生するようになります。
そして、このプラークの表面が何らかの刺激によって傷つき、そこにかさぶた「血栓」ができると、血栓によって心臓の冠動脈が塞がれ詰まったことで「心筋梗塞」を、脳の動脈が塞がれ詰まったことで「脳梗塞」を発症する危険性がそれぞれ高まります。

心筋梗塞とは、血液が心筋に行き渡らなくなることで心筋が壊死した状態のことで、激しい心臓発作を引き起こし、命を落とす危険性のあるものです。また、脳梗塞も血液や酸素が脳細胞に行き渡らなくなり、脳が壊死してしまう状態のことです。壊死した脳細胞の場所によって、手足が麻痺したり、言語障害が起きたりと重篤な後遺症が残る恐れがあります。

血管年齢が高いと、その他の心臓病のリスクも

血管年齢が高いことによるその他の病気のリスクとしては、狭心症が挙げられます。狭心症とは、心臓の冠動脈が狭くなり、心筋に送り込まれる酸素が不足したことで、胸の痛みや苦しさを引き起こす症状です。血管の老化によって弾力性が低下し、プラークの発生によって血管の内側が狭くなることで発症リスクが上がります。

血管年齢はどこで測定できる?

血管年齢は、主に医療機関で測定が行われます。その他に自治体によっても、実施していることがあります。ただし、測定をしていない医療機関や自治体もあるので、ご希望の場合は事前に医療機関に問い合わせるようにしてください。

また、測定器を用意すれば家庭で測定することも可能です。

おわりに:血管年齢が高いと、重篤な病気を発症しやすくなる

血管年齢の高さは、心筋梗塞や脳梗塞などの発症リスクの高さも意味するものです。いくら実年齢が若くても、生活習慣が乱れていればその分血管の老化は進むので、機会があれば積極的に測定してみましょう。

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