血管年齢を高める「ホモシステイン」とは?

2018/9/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

実年齢を重ねるとともに、血管年齢は高まっていきますが、それ以外に「ホモシステイン」という物質の影響によっても、血管は老化していくといわれています。以降ではホモシステインとはどういう物質なのか、どうすれば減らせるのかについて解説していきます。

血管年齢を高める、ホモシステインって?

血管年齢とは、血管のしなやかさ・硬さを基準とした血管自体の年齢のことです。血管の老化度、つまり動脈硬化(血管が硬くなること)の進行度を表す指標でもあります。

この血管年齢は、加齢だけでなく、食生活の乱れなどの生活習慣の影響によっても老化していきます。具体的には、コレステロールや中性脂肪などが血管の老化の原因物質とされますが、「ホモシステイン」という物質も血管の老化成分といわれています。

ホモシステインは血中に存在するアミノ酸の一種です。普段、食事によって得られたタンパク質は、肝臓でアミノ酸に分解されますが、この分解されたアミノ酸の一種がホモシステインです。栄養素とともに血中に送られたホモシステインは、過剰なLDLコレステロールと結合し、その後マクロファージ(白血球の一種)に取り込まれて血管壁に付着します。これにより、血管が硬くなる動脈硬化が促進されてしまうのです。

ホモシステインを減らすには?

このホモシステインを減らす効果があるとして、いま注目を集めているのが「葉酸」です。葉酸はホモシステインの代謝に必要な栄養素といわれており、実際に野菜などから葉酸の摂取量を増やした人は、ホモシステインの値が減少したという研究結果も得られています。

葉酸は、ほうれん草やブロッコリー、枝豆、モロヘイヤ、春菊、海苔などに多く含まれる栄養素です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、妊娠中の女性をのぞく18歳以上の男女の、1日当たりの葉酸の推奨量は240マイクログラムとなっているので、この量を目安に日々の食事で摂取しましょう(過剰摂取すると健康障害をきたす恐れがあるので、適量を守ってください)。

240マイクログラムの葉酸は、生のほうれん草でいえばおよそ1/2束の量に当たりますが、葉酸は水溶性ビタミンのため、茹でてしまうと実際の量は半減するといわれています。そのため、調理時や蒸したり炒めたりするか、あるいは調理不要な海苔などから摂取するのがおすすめです。

なお、葉酸のほかにホモシステインの代謝にかかわる栄養素としては、ビタミンB6やB12が挙げられます。ビタミンB6はカツオやマグロなどの魚類、レバー、バナナなどに、B12は牡蠣やレバーなどに豊富に含まれているので、こちらも取り入れるようにしましょう。

おわりに:葉酸などの摂取でホモシステインの代謝を促そう

コレステロールと結合し、動脈硬化を進行させる要因となるホモシステイン。ホモシステインは葉酸やビタミンB6、B12などの摂取によって代謝を進められるので、適量の摂取を心がけましょう。

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