記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/14 記事改定日: 2019/5/29
記事改定回数:1回
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
夏になると、下痢や肩こり、頭痛といった全身の不調に悩まされるという場合、「クーラー病」が原因として考えられます。きっと一度は聞いたことのある病名かと思いますが、そもそもクーラー病とはどんな病気なのでしょうか。症状や予防法など、全般的な情報を解説していきます。
クーラー病とは、冷房からの冷気に長時間あたり続けることで、下痢や肩こりなどの諸症状をきたした状態のことです(医学的には正式な病名ではありません)。
人間にはそもそも環境適応能力が備わっており、自律神経の働きで体温を調節することによって、寒さや暑さに適応しています。たとえば寒いときには筋肉での発熱量を増やし、筋肉を収縮させることで体から熱が逃げないようにし、暑いときには血管を拡張させることで発汗・放熱しやすくしています。
しかし、夏場は体が放熱しやすい夏仕様の状態になっているため、クーラーの冷風を浴び続けていると、寒さを感じていても体内の熱が逃げ続け、冷えやすくなります。また、暑い屋外とクーラーの効いた部屋を行ったり来たりしていることで、体温調節機能が追いつかずに自律神経が乱れ、ますます冷えへの抵抗力が低下します。これによって起こる諸症状をクーラー病といいます。
クーラー病の症状は、下記のように多岐にわたります。
長期間にわたってクーラー病の状態が続いたり、重症化すると自律神経の調節機能が疲弊化し、自律神経失調症を発症することがあります。
自律神経失調症には様々な症状があり、突然の発汗、動悸、紅潮や食欲不振・下痢・便秘などの消化器症状、抑うつ気分などの精神症状など多岐にわたります。中には仕事な日常生活に支障を来たすような症状に悩まされることもありますので、クーラー病はしっかり対策をしていくことが大切です。
筋肉量の少ない女性や痩せている人は、特に発症しやすいクーラー病。このクーラー病を予防または症状を改善するには、以下のことを心がけるようにしてください。
肩こりや頭痛、下痢、倦怠感など、該当する症状はあったでしょうか?加えていつも冷え切ったオフィスで働いているという場合は、クーラー病の可能性が高いです。クーラー病になると免疫力が下がり、さまざまな風邪や病気にかかりやすくなってしまうので、部屋の温度管理や防寒グッズの用意など、できる対策を行っていきましょう。
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