大腸がんの検査を受けたほうがいいのは何歳から?どんな方法なの?

2018/9/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

一般的に、40歳以上になると大腸がん検査をすすめられます。また、急に便秘気味になったり、便秘と下痢を繰り返したりするなど、お腹の調子が悪い人にも大腸がん検査の必要性が考えられます。
こちらでは、大腸がん検査の方法や検査時間などについて詳しく説明していきますので、今まで大腸がん検査を受けたことのない人は、ぜひ参考にしてください。

大腸がんの検査は何歳から受ければいい?

大腸がんの罹患率は40歳代から増え始め、50歳代で加速し、高齢になるほど高くなります。それに伴い死亡のリスクも高まるため、無症状であっても大腸がんの検査を受けたことがない人は、40歳を節目に受けると良いでしょう。とくに、家族や血縁者の中で大腸がんや子宮体がん、卵巣がんになった人がいる方や、50歳になる方は大腸内視鏡検査が推奨されます。

大腸がんは、男性では胃がん、肺がんに次いで3番目、女性では乳がんに次いで2番目に発症の多いがんです。40歳以上の人は男女ともに年に1回、大腸がん検査を受けるようにしましょう。

大腸がんの検査ってどんな方法があるの?

大腸がんの検査を受けたことのない人は、どのような検査をするのか不安に感じると思います。

おおよその流れとしては、まず問診・便潜血検査を行います。この検査で異常がなかった場合には、一年後の定期検診を受ける形で問題ありません。
異常があった場合には、大腸内視鏡検査や注腸X線検査などの精密検査を行い、がんと診断されたら治療を開始します。精密検査の結果、異常がなかったり良性の病変だったりした場合には、医師の指示に従い経過を観察していきます。

検査方法の詳しい方法は以下の通りです。

便潜血検査

大腸がんは大腸の粘膜にできるため、ここを便が接触しながら通ることで出血を引き起こします。そこでこの便潜血検査によって、便に潜む出血を調べ、大腸がんの有無をジャッジします。

方法としては、便の表面を専用の綿棒でこするのを2日間行うだけと、非常に簡単です。

便潜血検査は自宅でも簡単にできて、40歳以上を対象とした市町村などの大腸がん検診で幅広く行われています。この検査は自覚症状がない時期の検査方法としてとても有効で、大腸がんだけでなくポリープを見つけることにも役立ちます。

大腸内視鏡検査

前述の便潜血検査で出血が認められた場合や、血縁者の中で大腸がんや子宮体がん、卵巣がんになった人がいる方、50歳になる方に行われる方法です。

この検査では、先端にカメラのついた電子スコープを肛門から挿入し、消化器粘膜を直接観察します。

しかし検査にあたって消化器内部を観察しやすくするために、まず1Lの下剤を1時間かけて飲用し、その後500mLの水、またはお茶などを飲んで排泄を行います。排泄物が薄い黄色、または透明になったら、検査が円滑に進むように、腸の動きを抑える鎮痙剤を肩に注射し、鎮痛剤を使用する場合には静脈注射をします。

大腸内視鏡検査ではがんを直接観察することができるため、位置や大きさだけでなく、広がりや表面の形、色などを詳しく観察可能です。発見の難しいがんの場合には、色素内視鏡検査と呼ばれる、染色液を使って色素を付けて観察しやすくする方法を選択することもあります。

また、大腸内視鏡検査では、直接細胞をとって、病理検査を行うことが可能です。痔などの肛門出血がある人は、痛み止めのゼリーを塗ることもできます。

大腸内視鏡検査ってどのくらい時間がかかるの?

大腸内視鏡検査の時間は、検査目的や内容によって前後しますが、15分~1時間程度です。鎮痛剤を使用した場合には30分ほどベッドで休む必要がありますが、自宅で消化器官内を洗浄している場合は、2時間ほどで帰宅が可能です。なお、医療機関内で洗浄を行う場合には、個人の状態や食生活によっても変わりますが、4~6時間かかります。

なお、細胞をとった場合、その部分から出血する可能性がありますので、検査当日の激しい運動や飲酒、熱いお湯に浸かるなどの行為は厳禁です。

おわりに:大腸がんの検査は苦しいものではありません

大腸がんの検査に嫌な印象を持っている人は多いですが、便潜血検査は自宅でとても簡単に行えるものですし、大腸内視鏡検査も鎮痛剤などの工夫によって快適に行うことが可能です。
がんに気づかず放置してしまうのを防ぐため、定期検査で早期発見に努めましょう。

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