食物繊維の多い食べ物をたくさん食べると、どんなメリットがある?

2018/10/8

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

食物繊維を多く含む食べ物を食べるとどんなメリットがあるのでしょうか?また、1日どのくらいの量を摂取すればいいのでしょうか?食物繊維を食べるメリットや摂取量の目安について解説していきます。

便秘解消だけじゃない!食物繊維の効果って?

食物繊維は、「第六の栄養素」や「ダイエタリーファイバー(dietary fiber)」とも称される体に必要不可欠な栄養素で、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維に分けられます。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維には、以下のようにそれぞれ異なった特徴や効果があります。

不溶性食物繊維

成熟した野菜などに多く含まれており、糸状のものや多孔質のものがあります。
食感はボソボソ・ザラザラとしているのが特徴です。

代表的な食べ物

穀類、野菜、豆類、キノコ類、果実、海藻、甲殻類(エビやカニ)の殻

特性

保水性が高い
胃や腸の中で水分を吸いながら大きく膨らみ、蠕動運動を活発にして、便通をスムーズにする作用があります。
繊維質、蜂の巣状、へちま状
よく噛んで食べる必要がある食品が多いため、食べ過ぎ防止、顎の発育を促進する効果などがあります。
発酵性
大腸内で発酵・分解されることにより、ビフィズス菌が増殖するため、整腸効果が期待できます。

水溶性食物繊維

おおまかに、ネバネバ系とサラサラ系の食べ物に分けられます。

代表的な食べ物

昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里いも、大麦、オーツ麦
ただし、こんにゃくの原料は水に溶ける性質がありますが、食用こんにゃくの場合は水に溶けません。

特性

粘性
粘着性があり胃腸内の移動がゆっくりのため、腹持ちが良く、食べ過ぎを防ぐ効果があります。また、糖質の吸収が緩やかなため、食後の急激な血糖値上昇を抑制する効果もあります。
吸着性
胆汁酸やコレステロールを吸着して体外に排出する働きがあります。
発酵性
大腸内で発酵・分解されることにより、ビフィズス菌が増殖するため、整腸効果が期待できます。不溶性食物繊維よりも水溶性食物繊維の方が発酵性は高いとされています。

食物繊維が多い食べ物ってどんなものがある?

食物繊維が多い食べ物は、以下のものがあります。

穀類
玄米、胚芽米、麦めし、とうもろこし
豆類
煮豆(大豆、うずら豆、あずき)、納豆、おから
芋類
さつまいも、里いも、こんにゃく
野菜
ごぼう、ふき、セロリ、アスパラガス、青菜類、キャベツ、白菜
果物
柑橘類(みかん、グレープフルーツなど)、バナナ、うり類
きのこ類
しいたけ、しめじ、えのき
海藻類
わかめ、寒天、ところ天

食物繊維のメリットを得るにはどのくらい食べればいい?

食物繊維の必要摂取量には、目標量という数値があり、これは年代や性別により異なります。2015年版の日本人の食事摂取基準で定められた食物繊維の目標量では「18~69歳の1日あたりの摂取量は男性20g以上、女性18g以上」とされています。

しかし、実際の年代別の食物繊維摂取量の調査結果では、10~40代では非常に少なく、最も摂取量が多いとされる60代でも目標量には届かないという結果になりました。目標量に届いていたのは70歳以上の女性だけだとされています。

普段の食生活で実際に摂取できている量と、摂取目標量を比べてみて、足りない分があれば補えるように食生活を改善しましょう。

おわりに:摂取目標量を目安として食物繊維を摂取しましょう

不溶性食物繊維には、排便をスムーズにする・食べ過ぎ防止・整腸作用などがあり、水溶性食物繊維には、血糖値上昇抑制作用や胆汁酸やコレステロールを吸着して体外に排出する作用などがあります。食物繊維のメリットを得るためには、摂取目標量を目安として摂取することが大切です。

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