その腰の痛みの原因、もしかしたら腎臓のトラブルかも！対処法は？

腰痛が腎臓トラブルのサインになっていることがある！？

腎臓に関係するトラブルのうち、腎臓結石と尿路結石の症状として、わき腹や下腹部、腰の後ろ側に突然、激しく差し込むような激痛が出ることがあります。

腎臓結石（じんぞうけっせき）

尿の含まれるカルシウム量やシュウ酸量が多くなると、やがて腎臓のなかで結晶化し、腎臓内に石ができることがあります。
このように、腎臓内に石ができている状態を腎臓結石といいますが、石が腎臓内にとどまっている間は特に痛みや自覚症状はありません。

尿管結石（にょうかんけっせき）

腎臓でできた結石が、何らかのきっかけで尿管まで落ちてきた状態です。
石が腎臓から尿管に落ちてきた途端に激しい痛みに襲われるため、そこで初めて腎臓結石や尿管結石を自覚するパターンが多いといわれています。

腰だけでなく脇腹や下腹部まで痛みがある、痛みが突然現れて、筋肉や骨を傷めたような覚えもない場合は、腎臓結石や尿管結石が原因かもしれません。

腎臓結石で腰に痛みが走ったら、どう対処するの？

腎臓結石、また腎臓から石が落ちてきたことによる尿管結石が原因の腰痛は、石が尿とともに自然に排出されるのを待つか、石を砕く処置によって治療できます。
石が小さくて尿管の閉塞や感染症もなく、自然に排出できると判断される場合は、多めの水分補給と運動を行って尿による排石を待つのが一般的です。

一方、石が直径1cm以上と大きかったり、腎機能や尿管の障害や炎症が確認される場合は、以下いずれかの方法で石を砕いて人為的に取り除きます。

PNL（経皮的腎砕石術）

腎臓または尿管に細い内視鏡と砕石装置を挿入し、石を砕いて取り除く手術です。

TUL（経尿道的尿管砕石術）

下半身麻酔をしたうえで、尿道または尿道経由で尿管鏡（にょうかんきょう）と呼ばれるとても細い内視鏡と砕石装置を入れて、石を砕いて取り除く手術です。
尿管内にいくつも石が詰まっていたり、尿管の下部に石がある場合に積極的に行われます。

ESWL（体外衝撃波結石破砕術）

体外から腎臓または尿道にある結石に狙いを定め、ESWL装置から特殊な衝撃波を発射し、石を細かく砕いて尿とともに排泄させる治療法です。
近年になって新しく開発された方法で、他の手術に比べ身体的負担が少ないため、積極的に使用されています。

なお、特に自覚症状も痛みもない腎臓結石の場合は、経過観察となる場合がほとんどです。

腎臓結石の再発を予防するにはどうすればいい？

腎臓結石は一度発症するとクセになりやすく、再発しやすい病気として知られています。
腎臓結石の再発を予防するには、以下のポイントに留意して食事と生活の習慣を見直すのが効果的です。しっかり確認して、ぜひ実践してください。なお、もしも腎臓結石や尿道結石による痛みが再発した場合は、すぐ医師に相談しましょう。

水分を多めに摂取し、尿の量を増やす

水またはお茶を中心に1日2L以上の水分を摂取し、尿の量を増やす努力をしましょう。
ただし、カフェインを含むコーヒーや紅茶、糖分を含むジュース類、カルシウムを多く含む牛乳、アルコールの過剰摂取は、腎臓への負担が大きくなるので避けてください。

腎臓への負担が少ない、栄養バランスの良い食事を摂る

食事は1日3回規則正しく、栄養とエネルギー量のバランスが良い内容で食べてください。
とくに、腎臓での処理に負担がかかる動物性タンパク質、塩分、脂肪分、糖分、また結石の原因となるカルシウムとシュウ酸の過剰摂取は避けるようにしましょう。

ストレスを発散する

自律神経にダメージを与えるストレスや、排尿・排石に必要な水分補給や運動ができないような忙しさも、腎臓結石の再発を促します。
常に時間的・心理的余裕を持つようにし、適度な運動習慣も取り入れるようにしましょう。

おわりに： 腰痛に外科的要因がないなら、腎臓結石の可能性も疑ってみよう

ぎっくり腰やヘルニアなど、外科的な要因で起こると思われがちな腰痛ですが、腎臓まわりのトラブルでも起こります。突然、腰回りや下腹部まで刺し込むように痛くなったなら、腎臓結石が尿道に落ちたことによる痛みかもしれません。治療法としては、自然に排石されるのを待つのが基本ですが、石が大きい場合は手術で石を砕いて除去する方法もあります。再発しやすいので、発症したら医師の指示に従って過ごすようにしてください

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腰痛の原因が腎臓疾患かも！？どんな痛みや症状で見分ける？