尿路結石の予防、食事面で気をつけることは?水分補給も大事なの?

2019/1/10

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

わき腹付近の、唐突な激しい痛みで知られる「尿路結石」。できれば一生経験したくないものですが、この尿路結石の予防をするには、どんな対策が必要なのでしょうか。食事のポイントなどをお伝えしていきます。

尿路結石になるのはどうして?

尿路結石は、腎臓でつくられた尿が腎盂、尿管を通って膀胱にためられ尿道から排出するまでの通路である「尿路」に結石ができる病気で、結石ができる場所によって、腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石があります。

主な症状は、結石が尿路をふさぎ腎臓内の圧が上昇するために起こる突然の激痛と血尿で、わき腹から背中にかけて間欠的または持続的に痛みます。下腹部の痛み、吐き気や嘔吐をともなうこともあります。

結石が膀胱近くまで降りると、排尿痛や頻尿、残尿感などを起こします。細菌感染を合併すると高熱が出て尿がにごり、尿道に結石が詰まると尿が出せなくなります。こうした状態が長く続くと、腎臓機能に障害をあたえてしまいます。
ただし、全く無症状のまま腎臓機能が悪化する場合もあります。

結石ができる原因の8割以上は不明となっていますが、尿中のカルシウム、シュウ酸、尿酸などの過剰、結石を抑制するマグネシウムやクエン酸の減少、尿路感染や尿路奇形、尿の停滞、動物性タンパク質の過剰摂取や水分不足など、多くの因子が複雑に関与していると考えられています。また、痛風、副甲状腺機能亢進症などの疾患や、副腎ステロイドの長期使用など薬剤が原因となる場合もあります。

尿路結石を予防するために、食事で気をつけることは?

尿路結石症は、食生活と深く関わる疾患です。結石には、シュウ酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石、尿酸結石、シスチン結石、リン酸アンモニウムマグネシウム結石などがありますが、全体の8割を占めるのがシュウ酸カルシウムを含むカルシウム結石で、尿酸結石とともに食事療法が必要とされています。

まず食事法として、規則正しく栄養バランスの良い食事をとり、尿中への結石形成物質の排泄が多い食後4時間を過ぎてから就寝するようにします。

食事では、適度なカルシウム(600~800mg/日程度)摂取を心がけ、シュウ酸を多く含むほうれん草やたけのこ、チョコレート、紅茶などはとり過ぎに気をつけて一緒にカルシウムもとるようにします。

食塩は10g/日を目安にとり過ぎを避け、結石の形成を阻止するクエン酸、食物繊維やマグネシウムを多く含む炭水化物(穀物)を適度に取り入れましょう。また、動物性タンパク質や砂糖の過剰摂取による身体の酸性化を防ぐことも大切です。

尿路結石の予防には水分補給も大事!

すべての結石で予防の基本となるのが、水分補給です。結石の形成頻度は、1日の尿量が2000mL以上では低下するといわれており、食事以外に2000mL以上の水分摂取が必要とされています。

ただし、カルシウムの排泄を増加させる砂糖を含む甘い清涼飲料、プリン体を多く含むビール、シュウ酸を多く含む紅茶や緑茶は避けるようにします。水以外では、麦茶やほうじ茶などを飲むようにすると良いでしょう。

おわりに:シュウ酸の過剰摂取に気をつけ、バランスの良い食事と十分な水分補給を

尿路結石を予防するには、シュウ酸、塩分、砂糖、動物性タンパク質の過剰摂取に気をつけ、適度なカルシウムの摂取、規則正しいバランスの良い食事を、就寝の4時間前までにとるようにしましょう。
1日2000mL以上の十分な水分補給も大切ですので、こまめな水分補給も忘れないようにしてください。

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