記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/1/29 記事改定日: 2020/10/20
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胃腸が弱いと出勤中や旅行先でお腹を壊してしまうなど心配ですよね。普段の食生活などを工夫することで胃腸症状が改善する場合もあります。
胃腸を強くしたい人が気をつけたほうがいい食生活の注意点は以下の通りです。
さらに、以下の点を意識すると、より胃腸にやさしい生活を過ごせます。
朝食を抜いてしまうと、「空腹時の胃の働きが悪くなる」といわれています。「朝食を再開しても、胃の働きは簡単には元に戻りにくい」とされています。そのため、毎日朝食を摂ることがポイントです。なお、夜食は胃腸に負担をかけるので、21時までに夕食をすませましょう。
同じエネルギー量であっても、食品によって「消化のよいもの」と「消化の悪いもの」があります。このうち「消化のよいもの」を摂る方が、胃腸を強くすることに役立ちます。消化の悪いものを食べると、胃酸をたくさん出す必要があるため、胃などに負担がかかってしまうので気をつけてください。
それでは、胃腸のためにどういった食品を摂るべきなのでしょうか。ポイントは「脂質や食物繊維が少ない食品を摂ること」で、具体的には以下のような食品がおすすめです。
胃腸への負担をできるだけ少なくするには、油分や塩分、香辛料など粘膜への刺激になる調味料を減らすことが大切です。
油の使用を最小限に抑えるためには「茹でる・煮る」といった調理方法が敵しています。揚げ物や油炒めなどは油分で胃腸を疲れさせますので控えたほうが良いです。また、塩分や香辛料は、うまみの多い出汁や薬味を活用すると使用量を抑えられます。
胃腸を強くするには、腸内環境を良い状態に整えることが重要です。そのためには、さまざまな食品を摂ることが大切です。食べもののバラエティを増やすと腸内細菌の種類が増え、腸の健康状態も良くなっていきます。
中でもヨーグルト、納豆、味噌、キムチといった発酵食品がよいので、先述の「消化のよい食品」とあわせて摂るようにしましょう。
お茶には「タンニン」という成分が含まれています。このタンニンには、胃腸の働きを活性化させる作用があり、便秘の解消などに役立つとされています。
ただし、濃い状態のお茶を飲むと胃腸への刺激になってしまい、逆効果になってしまうこともあります。そのため、特に空腹時の場合は、番茶やほうじ茶といった「まろやかなお茶」を飲むとよいでしょう。
胃腸の不調を改善したい場合は、ツボを押してみるのもオススメです。胃腸を強くするツボはいくつかありますが、今回は「脾兪(ひゆ)」と「下脘(げかん)」の2つをご紹介します。
脾兪(ひゆ)は背中側にあるツボで、「第11胸椎と第12胸椎の間から指2本分外側」にあります。この部分が張ったり、硬くなっていたりしたら、胃腸が弱っている可能性があります。脾兪にコリがある場合は、「気持ちいい」と感じる強さでほぐしてあげましょう。
下脘(げかん)はお腹側にあるツボで、「おへそから指3本分上側」にあります。このツボの作用は、胃腸の痛みを取り除き、消化・吸収の働きを高めるというものです。下脘にコリがある場合は、軽く押してあげてください。
胃腸を強くする方法はさまざまですが、今回は食事やツボについてご紹介いたしました。もし胃腸が弱くて困っているのであれば、これらの工夫を日々の生活に取り入れてみるのも良いでしょう。なお、食生活などを見直しても胃腸の症状が続く場合は、早めにかかりつけ医や消化器内科などに相談してみましょう。
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