手首のガングリオンは治療するべき?自分でつぶしちゃいけないの?

2017/9/6 記事改定日: 2019/11/21
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

いつの間にか手首にできたガングリオン、昔は自分でつぶす人もいたそうですが、本当に自分でつぶしても大丈夫でしょうか? 今回の記事ではガングリオンの正しい治療方法について解説します。

手首にガングリオンができる原因は?

ガングリオンは、手足の指の付け根などに発生するゼリー状のかたまりをした良性の腫瘤で、特に若い女性に多く、手首での発症例が顕著です。

ガングリオンがなぜ手首にできやすいのか、現在のところはっきりとわかっていませんが、以下のような原因があるのではないかと言われています。

  • 手首の関節の動かしすぎで関節液や骨、または筋肉などの粘液が溜まる
  • 関節包、靭帯周辺の滑膜細胞、線維芽細胞などが繰り返し刺激を受けた結果、粘液を産生し小嚢胞が形成され、集合してできる
  • ストレス

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ガングリオンの症状

ガングリオンができると柔らかいしこりが触れるようになりますが、発症したばかりの段階では特に症状はありません。多くは治療の必要なく経過を見ていくこととなります。

しかし、ガングリオンは手首を使い過ぎで大きくなることが多く、手首をスムーズに動かしにくくなったり、周辺を走行する神経を圧迫すると痛みやしびれ、神経麻痺などを引き起こすことも少なくありません。

このような症状が現れた場合はガングリオン内部の液体を注射器で抜く治療や手術による切除が必要となります。

また、しこりができる病気はガングリオン以外にも、脂肪腫などの良性腫瘍、皮膚線維肉腫などの悪性腫瘍などの可能性も考えられます。
とくに大きくなるスピードが速かったり、痛みを伴ったりするしこりは悪性の可能性がありますので、放置せずにできるだけ早く病院で検査・治療を受けるようにしましょう。

関連記事:ガングリオンができると痛みなどの症状が出てくるの?治療法は?

ガングリオンを注射で抜き取って治すことができる?

ガングリオンは特に症状がなければ放置しておいても問題ありません。
ただし、大きいものや強い痛みがあるもの、または神経を圧迫し、運動障害や痛みなどの神経症状があるものについては治療が必要です。
ガングリオンは、良性のため「がん化」することはないとされますが、適切に処置をすることが重要です。

病院での治療は、まずガングリオンの内容物を注射で抜き取って様子を見ることから始めることが多いです。何度か吸引・排出を繰り返すことで、ガングリオンができないようになります。

注射で抜き取っても良くならないものに関しては、手術が検討されます。

関連記事:手や足にできたガングリオンってどうやって治療するの?

自分でガングリオンをつぶしても大丈夫?

ガングリオンを自分でつぶすのは危険です。間違った場所を押してしまうと、神経を圧迫してしまい障害が起こる危険もあります。

また、自分で針を刺すのもやめましょう。細菌感染のリスクがあり、最悪の場合、化膿性関節炎になり取り返しのつかない障害を引き起こす可能性もあります。
自分でつぶしたり、針を挿すことは絶対にやめましょう。

関連記事:ガングリオンは自分でつぶして大丈夫?どんな治し方があるの?

ガングリオンの手術はどうやってするの?

ガングリオンは手術で摘出できます。

手首にできたガングリオンの場合、多くは腋窩神経(手首につながる脇の下の太い神経)に麻酔をかけて行います。手術方法は皮膚を切開してガングリオンを嚢胞ごと摘出する単純なものです。
近年では内視鏡による「最小限の皮膚切開のみ」で摘出できる施設も増えてきました。

手術では嚢胞ごと摘出するので、再発する可能性が少ないというメリットがあります。注射による吸引・排出を行っても再発を繰り返す人や、サイズの大きなガングリオンができている人などは手術を受けることも考えてみてもいいでしょう。

しかし、手術では少なからず皮膚を切ることになります。体への負担がありますし、術後に感染症を起こすこともあります。また。切開した時に神経や血管を傷つけて神経障害や出血などを引き起こしたり、麻酔による副作用のリスクもゼロではありません。

手術は、メリットとデメリットを十分理解したうえで受けるようにしましょう。

関連記事:ガングリオンで手術が必要になるのはどんなとき?入院は必要?

おわりに:ガングリオンを自分でつぶすのはダメ。必ず医師に相談を

ガングリオンは自分でつぶすと神経を痛めてしまう可能性があるので、自分でつぶすのは控えましょう。特に痛みなどがない場合は放置してもかまいませんが、不調がある、または見た目が気になる人は、病院で適切な処置をしてもらうことをおすすめします。

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