慢性腎臓病ってどんな病気?どうすれば早期発見できるの?

2018/9/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

あらゆる病気では早期発見が重要とされ、慢性腎臓病もその一つです。では、慢性腎臓病を早期発見するには、どんなことをすればいいのでしょうか?慢性腎臓病の概要と併せてお伝えしていきます。

慢性腎臓病ってどんな病気?

慢性腎臓病とは、腎臓の機能が低下していくさまざまな病気の総称で、「腎臓の障害(タンパク尿など)もしくはGFR(糸球体濾過量)60ml/分/1.73㎡未満の腎機能低下が3か月以上続くこと」と定義されています。現在日本人の約8人に1人にあたる1,330万人が罹患しているとされています。

高血圧、糖尿病の患者さんは慢性腎臓病になる可能性が非常に高いとされています。その理由として高血圧の場合は、長く血圧が高い状態が続くことによって血管が傷み、動脈硬化を引き起こし、腎硬化症を発症しやすくなるからです。また、糖尿病は糖尿病の三大合併症に糖尿病性腎症がありこれが慢性腎臓病に移行すると考えられているからです。

慢性腎臓病は早期発見がマスト!でも、どうやって?

慢性腎臓病は早期発見をし、早期に治療することが大切です。その理由として、なるべく早い段階で発見して治療を行うことができれば早期の回復が見込めるからです。慢性腎臓病は透析直前くらいまで進行するまで症状が乏しいため、早期発見が非常に難しくなります。

そのため早期に発見するには、定期的に健康診断を受けることがおすすめです。尿検査を受けて尿蛋白と腎機能(eGFR)の値を知ることができれば慢性腎臓病の発症の有無が分かります。
また、普段から自分の尿の色や性状を注意して観察しておくことも早期発見へとつながります。

慢性腎臓病の進行を遅らせるためにできることは?

慢性腎臓病の進行を遅らせるためには、食生活の改善と運動習慣が挙げられます。

食生活では適正なエネルギー摂取を心掛けてバランスの取れた食事を摂るようにしましょう。慢性腎臓病がステージ3にまで進行した場合には低タンパク食として、タンパク質の摂取量を制限する必要があります。これについては個人で実施せずに栄養士などの指導を受けるようにしましょう。また、ステージ3未満の場合は過剰な摂取を控えるように心がけましょう。

また、運動不足は慢性腎臓病を悪化させるとも言われています。中程度の運動を定期的に行うことで腎臓の機能悪化を防ぐことができます。具体的な内容としては、1日30分のジョギングを毎日続けたりエアロビクスや階段昇降を10分以上続けるというようなものになります。

もちろん、生活習慣の見直しも予防に大事!

慢性腎臓病を予防していくためには生活習慣の見直しも大切になります。慢性腎臓病の発症にも起因している喫煙は控えるようにし、過度な飲酒も控えるようにしましょう。飲酒は少量から中等量は腎臓へも良い影響を与えるものの量が多いと悪い影響しか与えません。

また、自身の体調に合わせて無理なく続けられるような運動を行い、ストレスをためないように注意していくことも予防をする上で大切です。過労も慢性腎臓病を発症する因子になりかねないため、疲労をため込まずに睡眠をしっかりとるように意識していきましょう。

おわりに:慢性腎臓病は予防をしつつ早期発見が重要!

慢性腎臓病は日本人の約8人に1人がなると言われている病気で、特に高血圧や糖尿病の人はかかる可能性の高い病気となります。
慢性腎臓病は早期に発見でき、早期に治療できれば早期の回復も見込めます。そのため、定期的に健康診断、特に尿検査を受けるようにしましょう。また、慢性腎臓病を予防、進行させないためにはバランスのとれた食事と適度な運動をし、喫煙と過度な飲酒を控えることが重要です。日常生活の中で少し意識していくと良いでしょう。

日本腎臓学会ホームページを編集して作成 】

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