記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
きちんと寝たのに、寝ても寝てもだるい…ということはありませんか?
そのだるさ、実は睡眠の質や量だけが原因ではないかもしれません。
今回は睡眠とだるさの関係から、だるさをのこざすに起床するためにできることまで、寝ても寝てもだるさが抜けない人が知っておくべきことを解説していきます。
心身にのこる疲労の原因の一部は、運動や仕事中も呼吸・心拍・血圧などを安定した状態に保つために働いている「自律神経」の疲労だといわれています。
自律神経は通常、仕事や勉強に必要な適度な緊張や集中力を保つ「交感神経」と、心身をリラックスさせて休ませる「副交感神経」が適宜切り替わることで機能しています。
しかし、心身に疲れが蓄積されると自律神経にも疲労がたまっていき、睡眠だけでは回復できなくなったり、交感神経と副交感神経をうまく切り替えられなくなるのです。
そうなると、十分な時間眠っていても心拍や血圧が安定しなくなってしまい、思考力や聴力、胃腸の不調や身体のだるさがのこるようになってしまいます。
このように睡眠で回復できないほど自律神経が疲弊する一因は、常に交感神経が高ぶり続けるストレスフルな状態に身を置いたことによる、自律神経への負担が一因とされます。
起床時のだるさを軽減し、スッキリと目覚めるためには、以下の対策が効果的です。
上記のうち、起き上がる前後のだるさ解消術を1つずつ習慣化して身に着けるだけでも、体内時計と自律神経の乱れが整いやすくなります。
ここまでにご紹介した対策を続けても起床時のだるさが一向に改善しない場合は、何らかの病気が原因となっている可能性があります。
以下に、寝ても寝ても疲れが取れない場合に考えられる病気を4つご紹介しますので、あなたの症状と照らし合わせてみてください。
睡眠中に繰り返し呼吸停止が起こる病気で、体内の酸素不足を補うために睡眠中の心拍数の増加や断続的な覚醒が起こるため、起きたときにだるさや疲労感が現れます。
だるさと疲労感の他に、以下の症状があてはまるなら発症している可能性があります。
生きるために必要なホルモン分泌などを司る甲状腺の機能低下により、代謝が極端に低下して、だるさや眠気などの症状が出ます。
他にも以下のような症状があてはまるなら、甲状腺に問題があるかもしれません。
現時点では原因不明で、悪化すると1人で歩くことすら困難になるといわれる病気です。
症状は通常の疲労時とほとんど変わりませんが、単なる疲労とは、以下3つの条件にあてはまっているかどうかで判断します。
うつなど、精神疾患が原因で疲労感やだるさ、眠気や睡眠不足に陥ることもよくあります。
起床時のだるさや、慢性的な睡眠不足感に加えて、以下のような症状がある場合は、何らかの精神疾患を患っている可能性があるので要注意です。
自分の症状から、起床時のだるさの原因が病気にあると疑われる場合は、すぐに病院に行って医師による診断・治療を受けましょう。
きちんと眠っているのにだるさがとれないなら、自律神経が原因かもしれません。常に身体を安定した状態に保ち、心身をコントロールする自律神経は、過度なストレスがかかると睡眠では回復できないほど疲弊します。そうなると心拍や血圧を正常に保てなくなり、慢性的なだるさや眠気を引き起こす原因となるのです。これには起床時の習慣を変えることである程度対処できますが、回復しないときは必ず医師の診断を受けてください。
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