ドライアイの症状とは ― 長く続く目の乾燥を改善しよう!

2017/9/22

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

仕事でもプライベートでも、パソコンやスマートフォンの画面を長時間、凝視している現代人には、目が乾燥するドライアイの症状に悩む人が増えています。この記事で、ドライアイの症状や原因、治療法について見てみましょう。

ドライアイの症状とは!?


ドライアイの症状は、比較的軽いことがほとんどです。しかし、より深刻な症例の場合は痛みを伴い、合併症につながる恐れもあります。
また、症状は左右のどちらの目にも現れ、多くの場合、以下の事項を含みます。

・目が疲れやすい
・目やにが増えた
・目が痒い
・一日を通して悪化していく、乾燥やザラザラ、またはヒリヒリした感覚
・焼けるような目の痛み、充血
・朝、起きたときにまぶたが開かない
・まばたきをすれば治るが、一時的に視界が不鮮明になる。かすみ目
・なぜか光をまぶしく感じる

ドライアイを患った人の中には、流涙の経験がある人もいるかもしれません。これは目が炎症を軽減しようとして、涙を多く生成することから起こる現象です。

涙と涙腺の働き

涙は医学的には涙液と呼ばれ、涙液には、目の乾燥を防ぐだけでなく、外部の刺激から目を保護したり、目への栄養供給、殺菌などの役割を持っています。涙液はムチン層と水層、油層の三層で構成されています。

涙の一番外側を包む成分が「油層」です。これはまぶたの縁にあるマイボーム腺から分泌されていて、「水層」が蒸発するのを防ぎます。

「水層」は、上まぶたの裏にある涙腺から分泌される、涙の大半を占める層です。ナトリウムやカリウムを含み、角膜に栄養を補給したり、感染の予防など重要な働きを担う層となります。

そして、結膜や角膜から分泌される粘液であり、角結膜に一番近い層が「ムチン層」(主にタンパク質)です。ムチンの一部が水層に混ざることと油層に覆われていることで、「水層」は目の表面にすき間なく広がることができます。
そして、涙腺でつくられた涙は、瞬きをすることで眼に全体に広がることができるのです。

ただし、なんらかの原因で涙腺からの水層の分泌量が減ったり、涙の成分量の変動があるなどすると、分泌されていても目の表面に留まらなかったり、すぐに乾いてしまう(ドライアイ)などの異常が発生します。

ドライアイになる原因


ドライアイは、複雑な涙の生成過程が何らかの方法で邪魔されたときに起こります。よくある原因としては、下記のようなものが挙げられますが、原因を特定できないことも多いといわれています。

・暑い天候、もしくは風の強い気候で過ごしていた
・コンタクトレンズを着用していた
・眼瞼炎(まぶたの炎症)などの、特定の基礎疾患
・抗ヒスタミン剤や抗鬱薬、β遮断薬、利尿薬などを含む、特定の薬の副作用
・更年期や妊娠期間、また経口避妊薬を飲んでいる間などに、女性に見られるホルモンの変化

年をとるにつれドライアイになる確率は高くなるとされ、男性よりも女性に現れやすいといわれていますが、どの年齢層にも起こる可能性があるため、思い当たる症状があるときは年齢や性別に限らず早めに対処したほうがいいでしょう。

ドライアイの治療方法について


ドライアイは軽い症状のものが多く、以下のような治療で症状を軽減させることができます。

・点眼薬で眼球の動きをスムーズにする
・炎症を軽減させる薬を用いる
・必要に応じて、涙液の流出を抑える手術する

ドライアイが基礎疾患によって引き起こされている場合、この疾患の治療が優先して行われます。また、以下のような、自分でできるドライアイの予防や軽減に繋がる対策がいくつかあります。

・まばたきの回数を意識的に増やす
・目やまぶたをきれいに保ち、ほこりっぽい、煙っぽい、風が強い、そして乾燥しているなどの環境を改善するか、避けるようにする
・目の疲れを最小限に抑えるため、パソコンやスマホ、テレビゲームの時間を適切にスケジューリングする
・加湿器を使って空気を潤す
・オメガ3脂肪酸や、オメガ7脂肪酸の入った健康的な食べ物を食べる
・生活を規則正しいものにし、睡眠不足も解消し、しっかりと疲れをとる

おわりに:ドライアイが長く続く場合は眼科に相談を

なかなか目を休ませる時間がとれないこともあると思いますが、気をつけないとますますドライアイは慢性化していきます。症状が悪化しているようなら、眼科に相談しましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

乾燥(17) 症状(559) ドライアイ(14) 涙腺(1)